アストン・ビラのマーティン・オニール監督は、MFスティーブ・シドウェルの獲得について所属クラブのチェルシーと合意したと発表した。近日中に行なわれるメディカルテストを経て、正式な移籍となる。

 レディング時代に頭角を現わし、イングランド代表にも選ばれたシドウェルだが、昨シーズン移籍したチェルシーでは出場機会に恵まれず、先発出場はわずか7試合に留まった。

 そんな25歳の獲得に乗り出したのがかねてからシドウェルの能力を高く評価していたオニールだ。シドウェルがレディング在籍中に対戦した際、圧倒的な活躍で白星を奪われた記憶が鮮明に残っているというオニールは、その高い潜在能力がアストン・ビラのレベルを一段階上げる存在になると語っている。

「私がアストン・ビラの監督として迎えた緒戦で、レディング時代のスティーブと対戦しているんだ。相手チームで活躍した選手のことは覚えているものだよ。彼のプレーは私の中に深く焼きついていた。彼がなぜチェルシーで成功できなかったかについては、私が語ることではない。ただ、彼はまだ若く、アストン・ビラを押し上げる力を持った選手なんだ。彼自身も自分の力を証明しようと必死だろう。とにかく彼の加入は大歓迎だ」

 チェルシーでは不遇をかこったシドウェルだが、その潜在能力は多くのサッカー関係者が高く評価している。キャプテンのMFガレス・バリーの退団が囁かれるなか、同じ中盤のセンターでプレーできるシドウェルの獲得は、オニールにとっても心強いはず。アストン・ビラでプレーのチャンスを得るシドウェルは、バーミンガムの地でどのような活躍をみせてくれるのだろうか。