ユーロ2008のグループリーグで敗退したフランスの主将、パトリック・ヴィエラが20日、沈黙を破って民放TF1局のインタビューに応じた。

 左大腿筋の挫傷で試合に出られなかったヴィエラは、ケガの状態について、「メディカルスタッフも自分も出られると思っていたが、痛みが残った。完全でないまま練習したので、切れた筋がくっつき切らなかった」と語る。

 フランスの敗因については、「自分たち選手の責任。あまりに安心しきっていた。自分たちの力を過信していたのだと思う。本来のレベルに達していなかった」と振り返った。

 チーム内に対立があったとする報道は、「まったくの誤り。ベンゼマとマケレレがもめたというのも嘘だし、自分とエブラがケンカをしたというのも嘘」と否定した。オランダ戦のあと、控え室に向かう廊下でヴィエラがエブラを“突き飛ばした”映像が話題となったが、ヴィエラによると、グラウンドを去り際にフランスのサポーターから罵声を浴びせられ、怒って戻ろうとしたところをブームソンに止められ、たまたまその間にいたエブラにぶつかっただけ、とのことだ。

 ドメネク監督の進退については、「まったくわからない」としながらも、「どちらかといえば、現状のままがいい。失敗したからといって、すべてを変えてゼロから出発するというわけにもいかない」と答え、監督の続投を支持する考えを示した。

 自分が代表を続けるかどうかも「まだわからない。2010年はずいぶん先とも言えるし、すぐにやって来るとも言える。新しい世代は、まとめ役を必要としている。しかし、自分が精神的、肉体的にその役を負えるかはわからない」と、結論は出していないようだ。