来シーズンに向けた新監督探しを進めるチェルシーが、マンチェスター・シティの監督就任が間近と言われる現ブラックバーン監督のマーク・ヒューズへのオファーを検討していることが明らかになった。マンCとの交渉が数日中にまとまるとも言われており、チェルシーに残された時間は限られている。

 シーズン終了後にアブラム・グラント監督を解任したチェルシー。その後任候補には、前バルセロナ監督のフランク・ライカールトや現ポルトガル代表監督のルイス・フェルペ・スコラーリ、そして現ロシア代表監督のフース・ヒディンクなど、ビッグネームが数多く挙げられている。

 そんなチェルシーにあって、ピーター・ケニオン最高経営責任者を筆頭に、ヒューズ政権の擁立を望む首脳陣が存在するようだ。さらに、1995年から98年までチェルシーでプレーし、FAカップやリーグカップ、そしてカップウイナーズカップの獲得に貢献したヒューズの監督就任はファンの後押しも大きい。チェルシーのファンサイトで行なわれた投票では、32%の支持率を獲得。15%のフランク・ライカールトを抑えてトップに立っている。

 しかし、オーナーのロマン・アブラモビッチがトップレベルでの経験不足を懸念し、ヒューズの招聘に積極的ではないと言われており、現在まで正式なオファーは提示されていない。ヒューズのマンC監督就任は48時間以内に決まると言われており、残された時間は限られている。チェルシーは、ファンが望む新監督を擁立するために、ライバルクラブの新監督候補を強奪するという強硬手段に訴えることになるだろうか。