アーセナルのアーセン・ベンゲル監督は、プレミアリーグの覇権奪回に向け、クラブ側から補強資金の捻出を確約された。アーセナルの首脳陣の一人であるダニー・フィッツマンは、「アーセンが望む選手の獲得に、最大限のサポートを約束する」と明言している。

 今シーズンのプレミアリーグを4位で終えたアーセナルは、早くもチームの中盤を支えたMFマテュー・フラミニのACミラン移籍が決定。さらに、MFアレクサンデル・フレブやFWエマヌエル・アデバヨール退団も囁かれ続けている。一部では、アーセナルのサラリーが他クラブに比べ低いため、主力が続々と流出するとも言われている。しかし、アーセナルの大株主であるフィッツマンは、この報道を一蹴。マンチェスター・ユナイテッドなどと遜色のないサラリーを支払っていると語り、指揮官が望む補強にも資金を提供する準備があると明言した。

「我々はフラミニに対して、高額のサラリーをオファーした。当然、クラブ内の取り決めに沿って算出した額だが、十分な額だったはず。それでも彼は移籍を決断したということ。アーセナルのサラリーが他のクラブより低いという話が報じられているようだが、総額で言えばマンチェスター・ユナイテッドとほとんど差がないし、リバプールよりは多い額だ。それに、新戦力の獲得に際しても、制限額を設定しているわけではない。アーセンの希望に対し、我々がノーと言ったことはない。クラブとして、彼の要望に最大限応えているつもりだ。ただ、アーセンが探しているのは、ビッグネームではなく、ビッグタレントだ。彼は、才能があってチームのためにプレーできる選手を獲得するはずだ」

 すでにマルセイユのフランス代表MFサミア・ナスリとの交渉を進めているアーセナル。近日中にも獲得が発表すると言われており、来シーズンに向けた補強プランはベンゲルが望む形で着々と進められているようだ。今オフ中にクラブ内の更なる新陳代謝が行なわれる見通しのアーセナルは、持ち前の華麗なフットボールで来シーズンの覇権奪回を実現することが出来るだろうか。