フランス代表が27日、ユーロ2008の調整となる国際親善試合でエクアドルと対戦、2―0で勝って順調な仕上がりを見せた。

 この試合はドメネク監督にとって、現在30人いる暫定メンバーを23人に絞り込む “最終テスト”の意味合いもあった。このテストで大幅なポイントを加算したのが、後半からの出場で2ゴールを決めたバフェティンビ・ゴミス(22)。今シーズン16ゴールをあげたサンテティエンヌの若きエースだ。

 フランス代表の初選出で2ゴールをマークしたのは、あのジネディーヌ・ジダン以来。しかもゴミスの得点は2つともポジショニング、ボールコントロール、ボディバランス、そしてフィニッシュ、すべてにわたって優れた絶妙のゴールだった。

 FWの最終メンバーとなる4人は、アンリ、アネルカ、ベンゼマ、そして最後にシセでほぼ決まり、というのが大方の予想だったが、この試合のゴミスの大爆発は、言うなれば最終の直線で大穴が猛スパートをかけシセ(前半出場、無得点)を鼻先でかわしたかどうか、というところだろう。

 最終23人のメンバー発表を翌28日に控えたドメネク監督は試合後、中継局TF1のインタビューに答え、「信念」という言葉を用いてこの試合の内容だけに左右されない考えを仄めかしつつも、「最後のひらめきがないとは限らない」と含みを残した。なおユーロに出場する23人は28日14時(日本時間21時)ごろ発表される予定。