「気味悪くニヤニヤしている」自民・岩屋前外相 国旗損壊罪法案の採決直前に“退席”の波乱…自民議員の“笑顔”を野党側は猛批判
6月30日の衆院本会議で、「国旗の損壊等の処罰に関する法律案」(国旗損壊罪処罰法案)が与党の賛成多数で可決され、衆院を通過。ところが、自民党、日本維新の会と共に法案を共同提出した、国民民主党、参政党を含むすべての野党が欠席するなど“波乱”も起こった。
「国旗損壊罪処罰法案は、“人に著しく不快または嫌悪の情を催させるような方法”で“公然と国旗を損壊”した場合、2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金を科すというもの。法案をめぐって、十分な立法事実がなく、処罰対象も曖昧であるとして中道改革連合など一部の野党は反発。さらに、法案が内心の自由を侵害するとの指摘も多い中、日本維新の会の阿部圭史衆院議員(40)は6月26日の内閣委員会で『(法案が成立すれば)愛国心が醸成される』と述べるなど早くも懸念される事態が発生しています。
とはいえ、自民、維新、国民、参政が法案を提出し、チームみらいが賛成に回っていたため、参院送付後、今国会ですみやかに法案が成立する見込みが高かったのです。ところが、高市早苗首相(65)の強引な国会運営に反発し、衆院本会議は中道や国民、参政などの野党が欠席。参院では依然として少数与党ですから、野党が乗らない限り、参院での法案可決、成立は難しい状況です」(政治部記者)
参政党の神谷宗幣代表(48)は30日に更新したXで、本会議を欠席した参政党が「無責任」だと指摘した松井一郎元大阪府知事(62)に対して、《我々が参加しない委員会で無理やり通そうとしているだけです。ちゃんと会議に参加できる環境になれば、提出者ですから賛成します》と表明。質疑の時間が不足していることや、党首討論に応じないなど与党の“横暴”を指摘しながら、《野党側は看過できないと考えて足並みを揃えて「全ての法案」の審議拒否をしているのです》と反論した。
いっぽう、本会議場ではもうひとつの“波乱”が起きていた。国旗損壊罪処罰法案の採決が行われる直前、ある大物“身内”議員が一人で退席する場面があったのだ。
それは、岩屋毅前外務大臣(68)。国旗損壊罪処罰法案について「国民を萎縮させかねない」などとして一貫して反対の姿勢を示してききた岩屋氏は、山下貴司内閣委員長(60)が法案に関する報告を読み上げる直前、自席から立ち上がり、法案の制度検討プロジェクトチームの座長を務める松野博一衆院議員(63)にひと声かけ、軽く一礼すると、本会議場を後にした。
声をかけられた松野氏は、頷きながら岩屋氏の話に耳を傾け、にっこりと笑顔。いっぽう、その後方に座っていた麻生太郎自民党副総裁(85)は岩屋氏が視界から完全に外れていたのか、終始憮然とした表情。また、麻生氏の並びに座る石破茂前首相(69)は、かつて外相として自身を支えた岩屋氏が退出する姿を目で追うことはなかったが、なにやら微笑んでいた。
棄権という選択を取った岩屋氏は、記者団の取材に対して「国旗を尊重するという意識は、自然な形で育まれるべきであって、刑罰で強制されるべきものではない」とコメント。岩屋氏が退席する光景には野党側の面々が反応しており、中道改革連合の小沢一郎前衆院議員(84)、立憲民主党の打越さく良参院議員(58)は、30日に更新したXでこう綴っている。
《同僚議員の毅然たる行動を前に、なぜか気味悪くニヤニヤしている裏金議員の巨魁もいる。一体、何がおかしいのか?救いようもない今の自民党の現状を象徴している。自民党は国旗どころか国家を損壊している》(小沢氏)
《岩屋毅前外相が、国旗損壊罪法案の採決を前に退席。 周囲の代議士が笑みを浮かべて岩屋氏を見ているように見える写真を見て、江原由美子さんの『からかいの政治学』を思い出しました。異論を正面から真摯に受け止めるのではなく、茶化し、浮いた存在にしていく》(打越氏)
