インタビュー:林直次郎「新しい自分を見付けられたら」
3月31日より公開となった榮倉奈々、谷村美月主演の映画「檸檬のころ」。同作で軽音楽部の高校生・辻本一也として映画初出演を果たした平川地一丁目の弟・林直次郎が、同月28日に発売となった映画主題歌「hikari〜檸檬のころ〜」でソロデビューを果たした。平川地一丁目でのデビューから3年が過ぎ、あどけなさの残る少年から大人の男性として成長を遂げつつある16歳の素顔に迫った。
――今回、平川地一丁目から、林直次郎としてソロデビューされましたが、どういう経緯で?
林直次郎(以後、直次郎):きっかけは、僕が「檸檬のころ」という映画に出演したことなんですけど、映画の主題歌もやらせてもらっているんですね。せっかく主題歌を作ったし、CD化したいと思ったので、ソロデビューという形でCDを出すことになりました。――本名の林直次郎ではなく、違うアーティスト名にしようとは思いませんでしたか?
直次郎:名字と名前の間に英語を入れたかったんですよ。林“KID”みたいな(笑)。――それは、山本“KID”徳都から?
直次郎:そうそう(笑)。KIDが好きなんですよ。――趣味がPRIDE観戦で、空手部に所属されてるそうですが、格闘技が好きなんですか?
直次郎:好きですねー。――平川地一丁目では2人編成でアコースティックギターを弾かれるイメージですが、今回の「hikari」ではまた印象が変わりましたね。
直次郎:アレンジが、ロックバージョンとバラードバージョンと2パターンあるんですけど、どちらも結構エレキギターが入っていてポップな曲です。どちらも初めてやるタイプのアレンジで、僕はアレンジによってだいぶ歌い方が変わる方なので、最初の内はちょっと大変でしたね。劇中で演奏するシーンがあるんですけど、そちらではロックバージョンの方を、エンディングではバラードのアレンジの方がいいと思って。――編曲に対して興味が沸きましたか?
直次郎:僕は編曲的なことはあまり詳しくないので分からないんですけど、今回同じ曲で2つのアレンジをやってみて、同じ歌詞とコードなのに、アレンジが違うだけで、こんなに伝わるものが違うんだ、と思いましたね。――文化祭で軽音部のメンバーと演奏されるシーンでは、CDに収録されている音とはまた違って、実際に出演者の方と演奏された音がそのまま使用されているそうですが、スタジオに入って練習などはしましたか?
直次郎: 3回くらい。みんな揃って集まる機会がなかなか作れなかったんですよ。1人は初心者だったんですけど、ドラムとベースはもう何年もやっている方だったので、結構すんなりといきましたね。――「hikari」の歌詞は、谷村美月さん演じる白田恵の名前で岩田監督が書かれていますが、歌詞を見てどう感じましたか?
直次郎:今まで見てきた龍之介の歌詞は率直な気持ちを言葉にしていて、飾らない言葉なんですけど、監督の歌詞は国語の教科書に載っている詩のような感じで。表現が難しい部分もあるんですけど、歌詞を読んだ後に何か伝わるモノがあったので、聴く人にも僕が感じたことが伝わればいいなと思って歌いました。――映画出演が決まる以前から、俳優業に興味があったそうですが、それは小さい時から思っていたことですか?
直次郎:父がしょっちゅう映画を見ているんですね。それで僕も隣で見たりしていて興味を持って。映画って、演技をすることによって他人になれるじゃないですか。そんな経験は俳優でしか味わえないことだと思うので。小さい頃からやってみたかったので、今回誘われたのは本当にラッキーでしたね。――好きな俳優さんはいますか?
直次郎:バンダレイ・シウバじゃなくて…シウバはPRIDEの選手だ(笑)。アントニオ・バンデラス、ジョージ・クルーニー、ニコラス・ケイジとか。――普段、映画館に行って映画を観たりしますか?
直次郎:いやぁー、全然しないですね。佐渡には映画館が無いので、DVDを。――最近観たものは?
直次郎:「プリズン・ブレイク」という、ドラマなのかな?それにハマっていて、すごく面白いんですよ。――4年前に平川地一丁目でインディーズデビューされた時はまだ小学生でしたが、それ以前から映画に興味があったのですか?
直次郎:音楽を始めたきっかけは、龍之介に誘われたからで、僕がやりたいと思っていたわけじゃないんですよ。最初の内、練習は嫌々やっていたり(笑)。――小さな頃から抱いていた将来の夢は?
直次郎:俳優かパン屋とか(笑)。そんなものでしたね。