死を待つ患者が集う療養所「なんで母さんが謝るんだよ。なんでだよ…」 ある男性にまつわる哀しい物語

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9月30日(月)に放送したトライアルマンデー「ナキヨメ」(出演:柴田理恵、マユリカ・中谷)を、「TVer」「ネットもテレ東」で、期間限定無料配信中。

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感受性豊かな柴田理恵、マユリカ・中谷が、怪奇現象が起こると噂される旧療養所を訪れ、丁寧にお清め。この地で亡くなったとされる男性にまつわる物語から悲哀の念を募らせ、清らかな心で浄化を試みる。

「テレ東プラス」では、番組内容の一部を紹介する。


「本当に行くんですか? これ本当に行くんですか?」と恐怖に震え、すでに涙声の柴田と「急激にすごい冷え込んだ感じする…」とビビりモードの中谷。


舞台となるのは、怪奇現象が起こると噂の旧療養所。2人はこの地で、暗闇に不気味に浮かび上がったVTR「この地で亡くなったとされる男性にまつわる再現の物語」を鑑賞することに。



「この地で亡くなったとされる男性にまつわる再現の物語」



※この旧療養所にまつわる言い伝えを元に再現・構成しています。

約40年前、会社を経営する宮田篤史(仮名)は、奥まった山にひっそりとたたずむ施設を訪れた。末期がんに侵され、ここでしか受けられない漢方や薬湯による治療に最後の望みをかけたのだ。


翌朝、宮田が施設のリビングに行くと、「あら、あなた新しい人ね」「うわぁ〜男前じゃない。若い人が来たのね」「あなた、お名前は?」と、次々と患者たちに声をかけられる。

「宮田です。宮田篤史です」

「宮田さん、目標が同じ者が集まったんだ。みんなで病気に勝とう!」患者たちは死期が迫っているにもかかわらず、皆一様に明るかった。

この施設には常に数十人の患者が入居しており、お互い励まし合いながら暮らしていた。

ある日、家族の面会を終えた順子が「孫も来てくれた!」と笑顔で千羽鶴を見せてくれた。「ありがたいわよね、家族って」明るく話す順子に、宮田は自身の家族の話を打ち明ける。


「親父はもう死んでいますが、母はどうなんだろう? あまり仲が良くなかったもので。
うちの親父はチンピラみたいな人で、私は小さい時からいつも殴られていました。母はそんな父が怖くて泣いてばかり…。私には妹もいるんですけど、二人ともグレちゃって、親とも会話らしい会話はなくなっていました」


その後、宮田は上京し、家族とは疎遠に。不憫に思った順子は、「あっちゃん、私が家族になってあげようか?」と笑って励ますのだった。

別の日。会社の権利関係でやって来た部下に、宮田は「家族の居場所を探してほしい」と頼むが、そんな中、あの優しかった順子が、夜中に様態が急変して亡くなってしまう。

「みんな死んでいく…」


当時この施設には多くの人が集まったが、現実は厳しく、滞在期間の平均は3カ月程度だった。

そして部下から朗報が。母親と妹・のぞみが見つかったという。二人とも健在で、今は一緒に暮らしていた。思い切って、家族に電話をかける宮田。

「もしもし、あっちゃん?」

「母さん、久しぶりだな」。

「あっちゃん…」

「そんなに泣かなくてもいいだろう。母さんが泣き虫なのは変わらないな」

「あっちゃん、ごめんね…ごめんね…」


「なんで母さんが謝るんだよ。なんでだよ…」

再びつながった家族の絆。宮田は「最後にこんないいことがあるなんて…本当に楽しみです」と、母と妹、妹の子どもたちがお見舞いに来るのを心待ちにしていたが……

彼はなくなった。それは家族が見舞いに来る一日前のことだった……。

そしてこの施設はバブルの崩壊とともに閉鎖。廃墟となった今でも、山の中にひっそりとたたずんでいる。




VTRを見終えた中谷は、「(療養所のことを)怖いとか不気味みたいに言ってましたけど、皆さんそれぞれ事情があって…。電話で声を聞けた時はあんなに喜んで、気力で何とかって思ったけど、あと1日という…つらいですね」。
柴田も「ここにいた人たちは、みんな生きたかったんですよね。順子さんは孫の成長を見たかっただろうし、宮田さんはお母さんに会いたかったと思います」と大きな涙をこぼす。


VTRを見ながらこみ上げる涙をシャーレに集める2人。そしてそれをおもむろに火にかけるが……果たしてこの後、何が始まるのか! 続きははぜひ、「TVer」「ネットもテレ東」で!