「プロパンガス」を使用しているのですが、ガス代が平均より高い気がします。安くする方法はありますか?

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プロパンガスを使用していると、都市ガスとの料金差が気になる方もいるでしょう。ガス代は利用している会社やプランによっても変わりますが、ある程度の目安を知っておくと今後ガス会社の変更を検討している場合の参考になります。 今回は、プロパンガスと都市ガスの料金基準や価格差、ガス代の節約方法などについてご紹介します。

プロパンガスと都市ガスはどれくらい料金が違う?

ガスの料金は「毎月の基本料金+その月の使用量に応じた料金(従量料金)」により決まりますが、プロパンガスと都市ガスでは、料金基準が異なります。
今回は、東京でA社のプロパンガスとB社の都市ガスの料金基準を比較しましょう。まず、プロパンガスの基準は以下の通りです。


・基本料金は月に2310円
・使用量が10立方メートルまでは1立方メートルあたり715円
・使用量が10立方メートルを超える分は1立方メートルあたり638円

一方、都市ガスの基本料金や従量料金は、使用量に応じて金額が変動します。一般契約料金が適用された場合における、使用量ごとの料金は表1の通りです。
表1

使用量 20立方メートルまで 20超~80立方メートルまで 80超~200立方メートルまで 200超~500立方メートルまで 500超~800立方メートルまで 800立方メートル超~ 基本料金 759円 1056円 1232円 1892円 6292円 1万2452円 単位料金
(1立方メートルあたり) 145.31円 130.46円 128.26円 124.96円 116.16円 108.46円

※筆者作成
今回のケースだと都市ガスは使用量が増えるにつれて基本料金は高く、従量料金は安くなる点が特徴です。また、1立方メートルあたりの金額を比べてみると、都市ガスの方が安いことが分かります。
 

同じ量を使用したときの価格差はいくら?

今回は、先述したプロパンガスと都市ガスの料金基準を基に、ともに30立方メートルの使用量だったときの金額を計算しましょう。
プロパンガスで30立方メートルを使用すると、料金は「2310円+(715円×10立方メートル)+(638円×20立方メートル)」となり2万2220円です。対して、都市ガスでは「1056円+(130.46円×30立方メートル)」なので、1円未満切り捨てで4969円になります。
両ガス料金を比べると、プロパンガスの方が都市ガスよりも1万7251円高い結果です。なお、利用する会社によって実際の費用は異なります。
 

ガス代を節約する方法

ガス代は、お風呂や台所での無駄遣いを減らすことで節約できます。例えば、お風呂のシャワーを流しっぱなしにせずこまめに止めると、止めた時間分だけ水道代とガス代を節約可能です。一般社団法人日本ガス協会によると、シャワーの時間を1分短くするとガスの使用量を4.2%削減できるとされています。
なお、プロパンガスをやめたい場合は、都市ガスへの変更も可能です。ただし、都市ガスへの変更は自宅前の道路に都市ガスの導管を敷く工事や自宅敷地内へ管を引き込む工事などが必要なケースがあります。
また、ガス機器の交換も必要です。工事にかかる費用はどの工事が必要かによって異なるので、業者に確認しておきましょう。
 

できるだけ負担を少なく安くするならガスの使用量を節約する

今回の試算結果によると、プロパンガスと都市ガスでは、同じ量を使用しても料金に1万5000円以上の差が発生する結果でした。ただし、実際の料金は契約している会社やプランによっても異なる点に留意しておきましょう。
もし少しでもプロパンガスにかかる費用をおさえたいのであれば、普段の使用量を減らす必要があります。シャワーの流しっぱなしを1分間短縮することで、ガスの使用量は4.2%の減少が見込めます。まずは自分にできる範囲の節約から始めましょう。
 

出典

一般社団法人日本ガス協会 Go!ガステナブル ガスの節約につながる省エネ方法のご紹介
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー