大嫌いだった上司と和解しました…! 女性が悩まされた「職場トラブルの思わぬ結末」とは
異動によって直属の上司となった40代女性に、振り回され続けてきた30代半ばの綾さん(仮名)。上司の気分屋な性格や、自分のミスを部下に押し付けるような言動に嫌気がさしながらも、転職をせずに働き続けていましたが…。メンタル心理カウンセラーの並木まきが、職場の人間関係に悩まされていた30代女性に訪れた意外な展開をお届けします。
鬼上司が5日間も欠勤… その日を境に状況が急変
「あるとき、いつもは仕事を休まない上司が5日ほど欠勤をしていて、“体調でも悪いのかな?”と思いはしましたが、あまり気にしてはいませんでした。むしろ私のことを振り回す上司がいなくて“ラッキー!”くらいの感じで、その期間は伸び伸びと仕事ができて、すごくホッとしたんですよね」
そして上司の欠勤明けの朝、綾さんは女性上司から呼び出され、思いもよらなかった話を告げられたと言います。
「その日の上司は、普段のように気分の浮き沈みもなさそうで、表情も今まで見たこともないくらいに穏やかでした。最初は“何かいいことでもあったのかな?”くらいにしか思っていなかったのですが、そのときに上司本人から、“実は更年期の症状がひどくて欠勤をしていた。これまでは病院に行かずに自己流で対処をしていたが、病院に行ったところ治療が必要なレベルだとわかった”と…。さらには“これまで仕事でも迷惑をかけてきたと思うが、どうか許してほしい”と謝られて驚きました」
上司は、これまでとは別人に生まれ変わったように終始穏やかな口調で、綾さんに対するトゲトゲしい態度も一切消えていたとのこと。そしてこの日を境に、綾さんは上司の機嫌に振り回されることもほぼなくなり、以前のように穏やかな環境で仕事に取り組めるようになったそうです。
上司の体調を理解し納得のうえで和解
「それどころか、そのあとはすぐに上司と雑談をするレベルにまで仲が良くなりました。一度、雑談のときに“以前は言葉もキツくて、本当にしんどかった”と笑いながら打ち明けたら、上司はキョトンとした顔をして、“そこまでひどいことをしていた覚えはなかった! ごめん!”と言っていましたね…。なんだか拍子抜けしちゃいました。今思えば、上司は自分自身をコントロールできないくらいまで、更年期の症状に悩まされていたのでしょう。当時は本気で上司のことが嫌いでしたが、理由がわかったので私も水に流して、今はいい関係で仕事ができています。私もいずれ上司と同じような状況になるかもしれないので、この経験を忘れずにいたいですね」
現在の綾さんは、すっかり上司とは和解した状態が続いているとのこと。一緒に仕事をするのも楽しくなり、悩んでいた毎日が嘘のように思えるほど、仕事に邁進できる環境が整ったと晴れやかな顔で話していました。
更年期症状だけでなく、体調を崩していたり心身が疲弊しているような状況では、他人のことまで思いやれずに自分本位な言動が増えてしまうこともあるでしょう。自分をコントロールできていないという自覚があるときには、病院を受診するなど早めにヘルプを出せるといいですね。©japolia/Adobe Stock ©naka/Adobe Stock
文・並木まき