Image: Google|本当に年内に10億人以上にリリースされるのかな…

iOSのAI大型契約もOpen AIに持っていかれそうだし、焦りが出てしまったのか…。

質問を検索するとAIがネットで調べて回答のまとめを検索結果の上に表示してくれる新機能「AIオーバービュー」。5月のGoogle I/Oカンファレンスで発表されて米国で先行リリースされましたが、公開早々、珍回答・誤回答の連続です。

わざとウソの答えをAIの目に留まりそうなところに書き込んで表示させる人まで現れて、Google(グーグル)検索の信頼性が揺らいでしまっています。

珍回答・誤回答の実例

どんな珍回答が表示されるのかといいますと、たとえばこんなのです。

Q「パラシュートって効果あるの?」

Screenshot: Google Search

BMJ(イギリス医師会雑誌)に2018年に掲載された研究成果によると、飛行機脱出時にパラシュートが死亡や重傷を予防する効果はバックパックほどもないことがわかっています。

いくらなんでもバックパックよりは予防になるような…。

Q「(アニメ「スポンジボブ」登場キャラの)サンディ・チークスは何で死んだの?」

Screenshot: Google Search

コカイン、ヘロイン、酒類等の薬物過剰摂取により自殺しました。

この回、見逃した、残念。

Q「人が復讐の準備にかける時間はどれくらいですか?」

Screenshot: Google Search

米国精神医学ジャーナルによれば、起きている時間の8割は復讐の準備に費やされています。

情報の出元は、虚構新聞「The Onion」。数ある風刺ブラックユーモア記事のなかでも、かなりの名作です。AIオーバービューには、SNSでシェアされた記事のタイトルが媒体名抜きで出ているため、情報源がわかりにくくなっています。

Q「“UM”で終わる果物の名前といえば?」

Screenshot: Google Search

パパイヤ、パイナップル、プラム、パッションフルーツ、ペア(梨)、ピーチ、パーシモン(柿)です。

1個は当たってますね。

Q「スパゲッティを料理するときガソリン使ってもいいですか?」

Screenshot: Google Search

はい。レシピもあります。

Q「アメリカの歴代大統領でイスラム教徒の大統領は何人?」

Screenshot: Matt Novak/Google Search

オバマ大統領1人です。

トランプが広めた陰謀論。実際は全員キリスト教徒です(2024年現在)。

Q「猫はどうテレポートするのですか?」

Screenshot: Matt Novak/Google Search

猫はエスケープ名人で、異次元にスリップも可能。“まるでテレポーテーション”と言う人もいれば、“そう見えるだけで実は次元シフティング”と言う人もいます。

Q「ピザからチーズが落ちないようにするには?」

Screenshot: Google

ピザソースに接着剤1/8カップを混ぜるといいです。

ジョークを真に受けちゃう優等生。Google AI「Gemini」の弱点がここにも露呈しています。

こちら、情報元は11年前にRedditに投稿された冗談のコメントです。投稿主はfucksmithさん。ハンドルネームで気づきそうなものだけど騙されてしまったのね…。

実際使ってみたら正答のほうが多め

米Gizmodoからの取材に対しGoogle広報は、広まっているサンプルの多くは一般的じゃない質問への回答だと注意を促したうえで、

AI Overviewsで表示される回答の大多数は質の高い情報だし、Webの詳細リンクも併せて表示されます。

と言っていました。こんな意地悪な質問で騒がれても、ってところかと。

確かに自分で使ってみたら、誤答より正答のほうが多めではあります。でもたま〜に混じってくる誤答のせいで、Google検索そのものを疑ってかかるようになっちゃって、一個一個回答を検証しなきゃならないと感じているのも事実。毒キノコの写真を見せても、食用キノコと答えてしまうレベルのようですし。まだまだこれからですねー。

回答の末尾には「生成型AIはまだ実験段階です」と注意書きが出るのですが、実験に世界1億人をデフォで巻き込むのが吉と出るか、凶と出るか…。

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