スポニチ

写真拡大

 腎臓の腫瘍摘出のため活動を休止していた大友康平(68)率いるロックバンド「HOUND DOG」が11、12日の両日、東京・EXシアター六本木でライブを行った。昨年10月以来のステージで、“完全復活”を果たした。

 3月に予定されていた同所公演の振り替え開催とあって、約2カ月間待ったファンのボルテージは開演前から最高潮。「康平」コールが鳴り響く中で主役が登場すると、地鳴りのような大歓声に変わった。それに応えるように大友は「アイアム、ジャスト、不死身のロックンローラー!」と叫び、復活宣言してみせた。

 体調に細心の注意を払うように何度も水分を口にする場面が見られた一方で、以前と変わらないハスキーボイスをとどろかせた。軽快なマイクパフォーマンスも披露し「他の誰にも負けないストロングスタイルでやってます」と自画自賛した。

 昨年に受けた定期健診で所見が認められた。その後の検査入院で腎臓の腫瘍が確認され、今年2月上旬に摘出手術を受けた。術後は約2時間のステージを想定した体力づくりや発声練習などに取り組んできた。関係者は「本人は無理してると言っていたけど、リハーサルから誰よりも元気にやってました」と快調ぶりに驚きを隠せなかった。

 「ff(フォルティシモ)」「ONLY LOVE」など代表曲を交えたステージで観客を魅了。「俺が言えたことじゃないけど、本当に体だけは大事にしてくれよな」と、ファンに呼びかける場面もあった。

 2度のアンコールに応え「Last Night Last Time」で最後まで熱く盛り上げた。来年3月にデビュー45周年を迎える不死身のロックンローラーは何度でも輝き続ける。

 振り替え公演は、6月29、30日に大阪・森ノ宮ピロティホール、8月3日に宮城・仙台PITでも開催される。