「『スト6』の影響でeスポーツが盛り上がっている」倉持由香&板橋ザンギエフインタビュー!eスポーツ施設「esports Style UENO」施設完成発表会レポート
KDDIは2024年1月26日、東京都・上野にオープン(2月1日開業)したeスポーツ施設「esports Style UENO」の施設完成発表会を開催。タレントの倉持由香さん、プロゲーマーの板橋ザンギエフさんらが登場し、イベントを盛り上げた。
【画像】東京都台東区上野にeスポーツ施設「esports Style UENO」がオープン
ウォーカープラスでは、eスポーツリーグのアンバサダーを務めるだけでなく、女性eスポーツチームのプロデュースや大会の運営にも関わるなど、さまざまな角度からeスポーツの普及に尽力するタレントの倉持由香さんと、プロゲーマーとして多くの大会で好成績を記録しつつ、ストリーマーとのコラボ企画などにも取り組み、eスポーツの盛り上げに貢献する板橋ザンギエフさんにインタビューを実施。2024年のeスポーツおよび、格闘ゲーム業界の動向について意見を聞いた。
■いずれは女子限定オフ大会なども開催したい(倉持由香)
――2023年のeスポーツの盛り上がりをどのように感じられましたか?
【倉持由香】昨年は全国各地のeスポーツイベントに呼んでいただくことが多く、先日も板橋ザンギエフさんやナウマンさん、竹内ジョンさん、夫のふ〜どといっしょに、京都府立京都スタジアム(サンガスタジアム by KYOCERA)で行われたイベントにお招きいただきました。こんなに大きな会場でイベントができるのもすごいことですし、何より全国の自治体がeスポーツに興味を持ってくれて、プロゲーマーを呼んでイベントを開催する……という流れが出来てきているのは、すごくいい流れだと感じています。この勢いは2024年も変わらず、さらに盛り上がるのではないでしょうか。
――eスポーツに興味・関心を示す企業や地方自治体は、ここ数年で急激に増えましたね。
【倉持由香】「AFTER 6 LEAGUE」という社会人のeスポーツリーグでアンバサダーを務めているんですけど、こちらにも年々、参加企業が増えてきていて。その中には自治体が運営するチームもあって、そういったところからもeスポーツの浸透ぶりが伺えますね。全国各地で「eスポーツによる町おこし」が真剣に考えられるようになった風潮をうれしく思っています。
――倉持さんがいま熱心に取り組まれているeスポーツは何になりますか?
【倉持由香】夫といっしょに「ストリートファイター6」をがっつりやっています。本作は“モダン操作”のおかげで、誰でも簡単にコンボや必殺技を出せるのがいいですね。連打するだけでどんどんSAゲージが溜まっていって、いちばん強力なスーパーアーツも簡単に出せるので、私でも“マスター”ランクを獲得できました。これまでの対戦格闘ゲームはコマンド操作が複雑で、敷居が高いイメージがありましたが、「スト6」はモダン操作のおかげで、すごく遊びやすくなっていて。格ゲー未体験の方にもぜひ遊んでいただきたいです。
――2024年、eスポーツをさらに盛り上げるために、どんなことに取り組みたいですか?
【倉持由香】現在、「G-STAR Gaming」という女性eスポーツチームをプロデュースしていて、つい先日、女性プレイヤー限定の「スト6」の大会も開かせていただきました。初心者から上級者まで、幅広い層の選手が参加してくれて、特にトップ8の試合はレベルが高く、配信もめちゃくちゃ盛り上がりまして。この大会を、今後も第2回、第3回と続けていって、いずれは女子限定オフ大会なども開催できるようにしたいなと考えています。まだまだ男性プレイヤーが主流のeスポーツ界ですが、女性プレイヤーにもスポットライトが当たるように、いろいろ挑戦していきたいですね。
■ストリーマーとの交流でドラマが生まれた(板橋ザンギエフ)
――2023年、格ゲー業界が盛り上がりましたが、その要因は何だとお考えですか?
【板橋ザンギエフ】やはり「スト6」の影響が大きいですね。非常にクオリティが高く、プレイヤーを引き付ける要素が満載のタイトルといいますか。自分も盛り上がりの渦中にいながら、「ここからより広く、世の中に広まっていくんだろうな」という流れが見えることが楽しく、そうした展開の一助となるポジションにいられることもうれしくて。「ストリートファイター」シリーズをやり続けてきて、本当によかったと思っています。
――昨年は、板ザンさんとサロメ(壱百満天原サロメ)さんの子弟関係が注目を浴びました。ストリーマーとプロゲーマーが関わることで多くのドラマが生まれていますが、この流れについてはどのような感想をお持ちですか?
【板橋ザンギエフ】各イベントや大会の運営の中に、「こうした展開があればさらに盛り上がるはず!」と提案してくださった方たちがいて。「皆でわいわいしようぜ!きっと楽しいよ!」というノリから始まり、一連の流れを作ってくれて。それが大勢の格ゲーファンに楽しんでもらえるドラマにまで発展して、すごいことになったなと感心しています。こちらの展開も、まだまだ広がっていく可能性は大きいので、今年もいろんなドラマが生まれることに期待しています。
――「ストリートファイターリーグ」ではグランドファイナルまで進出されましたが、同大会を振り返っての感想を聞かせてください。
【板橋ザンギエフ】開催期間中はとにかく駆け抜けるだけで精一杯で……。最近になってようやく、落ち着いて振り返られるようになりました。負けたことは悔しいんですけど、やれることはすべてやって、自分としては納得のいく試合ができたので、ここで得た経験を次(2024年度のSFリーグ)に活かしたいなと考えています。今年のリーグ戦はさらに熾烈になると思うので、振り落とされないように日々鍛錬し、いい結果を残せるよう精進します。
――2024年、さらに盛り上がるであろう格ゲー業界に注目する皆さんに向けて、ひと言お願いします。
【板橋ザンギエフ】2024年度のSFリーグはまだ全容が見えていない状態ですが、間違いなく盛り上がりますので、多くの方にいい試合、おもしろい試合を見ていただけるよう、頑張らせていただきます。自分だけでなく、すべての選手がそういった気持ちで格ゲーに取り組んでいますので、SFリーグはもちろん、全国各地で開催されるeスポーツの大会に注目していただけるとうれしいです。
今回のインタビューは、KDDIが手掛ける「esports Style UENO」(東京都・上野にて2月1日より開業)の完成披露発表会にて実施。同施設は、ゲームプレイヤーのみならず、eスポーツファンがパブリックビューイングや配信体験を通じて、“感動を共有する”ことを目的に展開するコミュニティスペース。ふたりはゲストとして発表会に登壇し、施設の特徴や使い勝手について意見を交わした。
■eスポーツ施設「esports Style UENO」の“激推し”ポイント4選
【1】高速10Gbpsの固定回線を利用した快適な通信環境
専用の固定回線を施設内に敷設し、KDDIのインターネット網へ直接接続することで、10Gbps帯域確保型のインターネット接続環境が利用可能に。高速通信に対応したゲーミングPC・配信機材も導入しており、プレイヤーのパフォーマンス向上を支援する環境が整っている。
【2】コミュニティビルディングパートナー・株式会社DetonatioNと連携
本施設をオフラインの基点とし、ゲームパブリッシャー・コミュニティ・ファンをつなげる“コミュニティビルディングパートナー”とするべく、株式会社DetonatioNと連携。イベント実施、グッズ販売の拠点としてだけでなく、タイトルやチームの垣根を超えたファンミーティングも定期開催することで、eスポーツ業界全体のファンの集いの場として成長していくことを目指すという。また「DetonatioN FocusMe」所属のプロ選手による直接指導の実施や、ゲームジャンルごとの講習などの開催も予定。
【3】ゲームプレイに最適なハイスペックPCを完備
ゲームプレイに最適なASUS社製・施設オリジナルモデル「ROG STRIX HELIOS esports Style UENO 特別構成モデル」と、日本未発売のゲーミングデスクトップPC「ROG Strix G13CH」を導入。これら以外にもマウス、マウスパッド、ヘッドセット、モニターなど、各種ゲーミングデバイスや周辺機器も最高級のものが用意されている。
【4】eスポーツファン同士のコミュニティスペースを提供
最大140名が参加できるパブリックビューイング会場では、大型294インチの高精細LEDビジョンと、最大10名のゲームプレイ画面を同時に投影できる13台のモニターが設置され、迫力満点の映像を楽しむことができる。また、本施設1階の「BLUE LEAF CAFE」では、人気ゲームとタイアップしたコラボカフェも展開予定。ゲームタイトルファン同士のコミュニティの場としても利用できる。
eスポーツ施設「esports Style UENO」
住所:東京都台東区上野2丁目7-7 上野Hsビル3階
取材・文=ソムタム田井
(C)CAPCOM