「違反したのに…」 ゴールド免許に影響ナシの「違反項目」が存在!? 限られた「5つ」の違反とは

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ゴールド免許になるためにはどうしたらいい?

 通常、交通違反をすれば免許更新時にゴールド免許ではなくなってしまいますが、中にはゴールド免許に影響しない違反も存在します。
 
 では、一体どのような交通違反なのでしょうか。

ゴールド免許に関するウワサは本当?

 ゴールド免許になると、運転免許更新にかかる時間・手数料が他の一般運転者や違反運転者より優遇されるほか、自動車保険料の割引が受けられるなど多くのメリットがあります。

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 そのため、ドライバーの中にはゴールド免許を目指している人も少なくありません。

 警察庁交通局運転免許課が公表している「運転免許統計令和4年版」によると、2022年中に運転免許更新時の講習を受けた1456万7880人のうち、優良運転者講習(ゴールド免許)の受講者は912万6721人で全体の約63%でした。

 裏を返せば、40%弱のドライバーはゴールド免許ではないことになります。

 運転免許更新の際にゴールド免許を取得・維持するためには、有効期間が満了する年の直前の誕生日の41日前を起算日として、過去5年間に交通違反や人にケガをさせる事故(人身事故)をしていないという条件をクリアしなければいけません。

 基本的には交通違反や人身事故をすると違反点数が加算されるため、次の免許更新でゴールド免許に影響してしまいます。

 しかし数ある交通違反の中には、違反点数がなくゴールド免許に影響しないものが5種類あります。では、一体どのような違反なのでしょうか。

 まず1つめの違反として、「免許証不携帯」が挙げられます。この違反は道路交通法第95条第1項に規定されており、クルマやバイクなどを運転する際には運転免許証を携帯しなければいけません。

 違反した場合に点数は累積しないものの、車種に関係なく一律3000円の反則金が科されます。

 たとえ運転免許証のコピーを持っていても違反に当たるため注意しましょう。

 2つめの違反は「泥はね運転」で、道路交通法第71条第1号に規定されています。

 クルマやバイクでぬかるみや水たまりを通行するときは、泥よけ器を付ける・徐行するなどの対策をとり、泥や汚水などを飛散させて周りの人に迷惑を及ぼさないようにすることが義務付けられています。

 大雨が降った後は道路脇に雨水がたまりやすく、クルマが通過する際に近くの歩行者に水をかけてしまう可能性があります。

 過去にJAFがおこなった調査では、時速10km程度で通行すれば水はねが歩道まで達しないという検証結果が出ているため、近くに歩行者がいるときは十分に速度を落として通行することが大切です。

 次に、ゴールド免許に影響しない3つめの違反は「公安委員会遵守事項違反」です。
 これは道路交通法第71条第6号に定められており、各都道府県の公安委員会が決めた交通ルール(道路交通規則)に従わなかった場合に違反となるものです。

 各都道府県によって若干の違いはあるものの、下駄やスリッパなど運転操作に支障を及ぼすおそれのある履物で運転すること。

 積雪・凍結している道路で冬用タイヤやチェーンなど滑り止めの措置を講じないなどの行為が違反に当たります。この違反をすると普通車で6000円の反則金が科されます。

 さらに、点数の付かない4つめの違反として「運行記録計不備」が挙げられます。

 これは道路交通法第63条の2第1項に規定されており、車両総重量が7トン以上または最大積載量が4トン以上の事業用トラックなどに運行記録計(タコグラフ)の装着が義務付けられています。

 タコグラフの備わっていない自動車を運転するとこの違反に当たり、大型車で6000円、普通車で4000円の反則金です。

 そして、「警音器使用制限違反」もゴールド免許に影響しない違反のひとつです。

 道路交通法第54条第2項には、「警笛鳴らせ」の道路標識によって指定された場所や区間以外ではクラクションを鳴らしてはならないと規定されており、クラクションの乱用を禁止しています。

 ただし前のクルマがいきなりバックしてきたときなど、危険を防止するためにやむを得ない場合にはクラクションを使用できます。この違反をすると、車種にかかわらず一律3000円の反則金が科されます。

※ ※ ※

 前述した5つの交通違反には違反点数がなく、警察に検挙されてもゴールド免許には影響しません。

 とはいえ、これらに違反すれば事故や交通トラブルにつながる可能性もあるため、違反点数の有無にかかわらず、しっかりと交通ルールを守りましょう。