来春公開の映画『ドラえもん』に出演する女優・芳根京子(芳根京子スタッフ公式アカウントより)

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女優・芳根京子が、2024年3月1日に公開される映画『ドラえもん のび太の地球交響楽(ちきゅうシンフォニー)』のゲスト声優に抜擢された。彼女が演じる“ミーナ”は海外で音楽活動する歌姫という設定で、物語のカギを握る重要な役どころになっている。

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歌姫役ともなれば、劇中には間違いなく歌唱シーンが用意されているはず。そこで注目すべきは、芳根の歌唱力だろう。実は彼女はこれまでさまざまな作品で、ポテンシャルの高い歌声を披露してきた。

その歌唱力が世間に知れ渡るきっかけになったのは、おそらく2015年に放送されたドラマ『表参道高校合唱部!』(TBS系)だろう。同作はタイトルの通り“合唱”を題材にした作品だが、約1000人もの参加者が集まったメインキャストのオーディションにて、主役の座をつかみとったのが、当時18歳の芳根だった。

彼女が演じた主人公の香川真琴は、香川県から東京の表参道高校へとやってきた合唱大好きな転校生。合唱部ではアルトパートを務めているが、時に伸びやかなハイトーンボイスを響かせることもあった。

中でも印象的だったのが、第4話で見せた合唱曲『ぜんぶ』のソロ歌唱。同楽曲は『ちびまる子ちゃん』でおなじみのさくらももこ氏が作詞した合唱曲なのだが、芳根は伴奏もない状況のなかで、たった1人に聴かせるために『ぜんぶ』を歌っていた。尺的には短いシーンだったものの、そのどこまでも透き通った歌声に、思わず聞き入ってしまった人も多いのではないだろうか。

ただ、その歌唱力からすると意外なことに、元々芳根は歌があまり得意ではなかったそうだ。合唱経験も音楽の授業で習った程度で、撮影に臨んだ際には、つねに「どこまで上手くなれるのかな?」という不安が付きまとっていたという。

そこでまずは良い声を出すための基礎作りとして、体幹を鍛えるところから始め、そのトレーニングを終えたら発声練習やハーモニーの練習に奮闘。撮影が休みの日もすべて歌の練習に費やし、合唱部のメンバーとTBSで練習することを休日の日課としていた。

そんな努力が背景にあったからこそ、彼女の歌声は多くの視聴者の心に響いたのかもしれない。

また2017年7月に公開された実写映画『心が叫びたがってるんだ。』も、芳根の歌声が大きな注目を集めた作品の1つだ。同作は劇場版オリジナルアニメを実写化した作品で、ミュージカルを通して悩み、成長していく高校生たちの姿が描かれている。

そこで芳根が抜擢されたのが、主人公の成瀬順。過去のトラウマから喋れなくなってしまうものの、“ミュージカル”の奇跡を信じて主役に立候補する少女の姿を熱演している。そしてクライマックスとなるミュージカルシーンでは、その歌声を惜しみなく披露し、多くの観客を圧倒した。

同作で披露した演技に関しては、レビューサイトなどでも軒並み絶賛されており、SNS上には“芳根京子の才能があふれる傑作”と評する声も少なくない。歌が上手いかどうか以前に、彼女の歌声にはそれだけ人々を魅了する力があるのだろう。

その歌唱力は業界でも評価されているのか、たびたびCMでも歌声を披露している。たとえば、自身がイメージキャラクターを務めているファッションブランド「ROPE’ PICNIC(ロペピクニック)」のウェブ動画では、「そろそろ、そとそと……」とラップ調に歌う音楽が登場。

さらに2022年9月より放映された三井アウトレットパークのCM「あたらしい自分」篇では、歌と踊りを交えたミュージカル調CMに挑戦しており、つねにニコニコしている芳根の表情も印象的だった。

ちなみに芳根は、『ドラえもん』以前にもアニメーション映画で歌声を披露したことがある。2021年公開の『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』で、エリート校でトップの成績を誇る“タビサ”という女の子の役を演じていた。

タビサは歌に苦手意識を持っている設定だが、ひょんなことから学校の発表会でソロ歌唱を担当することに。そこで描かれた歌唱シーンでは、芳根が本当に小学生の女の子が歌っているかのようなリアリティのある歌声を披露しており、演技力込みで高く評価されていた。

映画『ドラえもん』では、どんな魅惑の歌声を聴かせてくれるのだろうか。来春の公開を楽しみにしていよう。

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