Googleが全従業員に対して「経費削減」を理由に従業員用のホッチキス、テープの削減や、ノートPCの交換頻度を減らしていると、CNBCが報じています。

Google to save money on employee laptops, services and staplers

https://www.cnbc.com/2023/04/03/google-to-cut-down-on-employee-laptops-services-and-staplers-to-save.html



Google will cut back on STAPLERS and laptop replacements for workers in huge cost-saving measure | Daily Mail Online

https://www.dailymail.co.uk/news/article-11935297/Google-cut-STAPLERS-laptop-replacements-workers-huge-cost-saving-measure.html

CNBCが入手したGoogleの内部文書によると、Googleの財務責任者であるルース・ポラット氏は「2023年のGoogleの重要な達成目標の一つは、速度と効率の向上を通じて永続的な節約を実現することです」と述べ、Google社内における経費削減について説明しています。





Googleでは従業員に対して、「業界をリードする」福利厚生やオフィスアメニティを提供してきたとのこと。しかし、ポラット氏は「これらのサービスは現状のGoogleの仕組みに合わせて進化する必要があります。これらのサービスの変更は、コストの削減に役立つだけでなく、産業廃棄物の削減など、より環境に優しいものになります」と述べています。

今後Googleでは、従業員用のカフェやキッチンなどの施設が利用データに基づいて調整されます。ポラット氏によると「カフェの利用料が特定の日に大幅に減少している場合、その日はカフェを閉鎖し、代わりに近くにある人気のオプションに重点を置きます」とのこと。

Googleでは2023年第2四半期(4〜6月)から、クラウド部門の従業員に対して「不動産効率」を理由に、複数の従業員でひとつのデスクを共有するよう義務づけることを計画していると報じられていました。この「デスク共有モデル」の導入により、オフィススペースを削減することが可能になり、賃貸費用を抑えることができるとされています。

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また、Googleはこれまで従業員に対し、Chromebookを提供していましたが、「今日のデバイスの寿命は従来の物よりもはるかに長く、パフォーマンスと信頼性が高いため、ノートPCの交換頻度を削減します」と明かし、「これらの機器はGoogleのような大規模な企業にとってかなりの費用が掛かるため、交換頻度を減らすことで経費を節約することができます」と述べています。

さらにGoogleでは事務用品の削減に力を入れており、費用対効果イニシアチブの一環としてホッチキスとテープが受付での一括管理形式に変更されました。ホッチキスとテープが社内で必要な場合、受付で借りる必要があります。



そのほか、Googleでは解雇された従業員の産休と医療休暇の残りの賃金の支払いを廃止することを明かしています。

Googleの親会社であるAlphabetでは人員増加に伴う売上成長の鈍化に対処するため、2023年1月に全従業員の6%にあたる約1万2000人を解雇しています。ポラット氏は従業員削減について「会社として下さなければならなかった最も困難な決定です」と述べています。

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ポラット氏は「Googleの最近の成長や困難な経済環境、および特にAIにおけるテクノロジー分野を前進させるための投資機会の重要性には、人件費を含む経費削減策が不可欠です」と明かしています。