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 今冬に開催されたワールドカップ後、スキーツアーにてマヌエル・ノイアーが脛骨と腓骨を骨折。その度合いについては様々な憶測が流れており、現役続行を危惧するとの声もあがっているが、いずれにしてもバイエルン・ミュンヘンの主将が来季の復帰にむけて精力的に取り組んでいるという状況には変わりない。

 かつて2019年にな中足骨の骨折といくつかの筋肉系の問題を抱えていたノイアーについて、当時のニコ・コヴァチ監督らクラブ首脳陣は完全復活を確信できずシャルケからアレクサンダー・ニューベルを獲得。そこで10〜15試合の出場機会が約束されていたものの、ノイアーとその野心はむしろ過小評価されていたことを証明する結果となり、むしろここでバイエルンは3冠を達成した経緯がある。

 いずれにせよそれは今から3年前の話であり、36才となったノイアーとバイエルンのGK問題については、クラブ首脳陣としては長期的視点でも慎重に判断していかなくてはならないだろう。さらに短期的視点においてもブンデスリーガのみならず、とりわけパリ・サンジェルマンと対峙するチャンピオンズリーグを意識しなくてはならない。その場合はやはりボルシア・メンヒェングラードバッハのヤン・ゾマーが最も望ましい解決策だ。またスイス代表GKもまたバイエルン移籍というステップを前向きに捉えているようだが、しかしながらグラードバッハとの交渉はいまだ継続中だ。

 もしもそれがうまくいかなかった場合に備え、バイエルン首脳陣はASモナコにレンタル中のニューベルの早期復帰にむけて連絡をとり続けているところ。選手自身は再びノイアーの背後につくことは望んでいないと公言しているが、ただ少なくともこの半年間についてはバイエルンの先発の座が待っていることもあり、必ずしも復帰を否定的にはみていない模様。そしてノイアー本格復帰となった場合には、来季にまた新天地を模索することになるかもしれない。

 それでは両選手の獲得に至らなかった場合には?その時はさらにクラブ首脳陣は別のオプションを模索することにはなるだろう。これまでバックアップを務めてきたスウェン・ウルライヒに対する信頼値が低いということでもない。むしろ高い評価を受けてはいるのだが、ただ大仕事を託された経験が決して多くはなく、無条件の信頼が寄せられているとまでは言い難い。