「1日の終わりはシャンパンです」望海風斗の自宅での過ごし方
最高倍率48.2倍という狭き門をくぐり抜け、その中でもほんの一握りしか上り詰めることができない宝塚歌劇団の男役トップスター。
今春、その重責を肩から下ろし、舞台人としてリスタートを切ったのは望海風斗(のぞみふうと)さんだ。
そんな彼女を、今回はラグジュアリーなフレンチにてインタビュー。その模様を今日と27日(月)の2回に渡ってお届けします!
【前編】
■望海さんが明かしてくれた、退団しても抜けない“男らしさ”の話
■WEB限定の未公開カット!
何気なく足を組む所作すら、たまらなくカッコいい
ウェイティングルームで何気なく足を組むそのちょっとした仕草でも、カッコいいオーラが彼女を包む。まさにトップスターと言わんばかりの存在感を放っていたのは、望海風斗さんだ。
華やかでエレガント、そして今春に第2幕が始まったという共通点を持つ両者の競演が、一夜限りで幕を開けた。
宝塚歌劇団の男役トップスターとして生きてきた十数年で体に染み込んだ、いや染み込ませてきた“男らしい所作”は、退団しても体が反応してしまうという。
「ジャケットやハットなど、ちょっとしたアイテムがあればすぐ戻りますね。
それは歴代の男役経験者はみなさん、おっしゃいます。今までは“女性らしい”という要素をいかに排除するかに心を砕いてきたし、排除しないと成立しない世界にいましたから。
今は元々自分の中にあった女性らしさを取り戻すべく、リハビリ中のような感覚です」
本人はそう言うが、大好きなシャンパンを前に見せた無邪気な笑顔は、1人の女性として美しく輝いていた。
「好きなんです、本当に。乾杯は必ずシャンパンですし、家でも開けちゃいます。やっぱり、1日の終わりや、食事の始まりに泡、ってふさわしいお酒だなと。
自宅では、生ハム、チーズがパートナー。なるべく体に影響を及ぼさない食べ物を合わせるよう気を付けてますが、トリュフポテチ、あの悪魔的な魅力には抗えない(笑)」
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宝塚を超えるワクワクに出会うまで、探し続けたい
撮影中、カメラマンのリクエストにサッと応えたり、お店のスタッフとコミュニケーションを図ったり。
随所に気遣いや現場の空気を読む力に長けている人なのだと感じる場面があった。そう伝えると…。
「たぶん、好きなんだと思います。求められていることに応えることが。
演者、スタッフ、全員が楽しく気持ちよく仕事をやりきるっていうのは、宝塚のときにいちばん目指していたことでもあって。それは義務とかトップの立場だから、とかではなく、好きなんです」
そして噛み締めるように「うん、好きなんです」と繰り返した。
では宝塚歌劇団のトップスターという、1つの高みを極めた次に向かう先は?
「宝塚時代は目指すゴールがあって、それに向かってやってきました。だから完全燃焼できた。でもそれが終わってしまった今は、やりたいことを楽しむ時間だな、と。
大きな目標を立てるのではなく、ワクワクすることを見つけに大海原に出たような感じですね。宝塚を超えるワクワクに出会うまでは、探し続けたいなと思っています」
自らつけた芸名には、希望、出身地である横浜の海と風、そして男役をつかむという決意の“斗”で構成されているという。奇しくもそれは、今の彼女とオーバーラップする。
「本当にそうですね。みなさんにもっとこの名前を知ってもらえますように」
前向きに大海原に乗り出し、風を浴びて進んでいく。
“斗”という文字は、男にも女にも縛られない無限の可能性が秘められているのかもしれない。
【未公開カット!】
【後編】 12/27に公開!
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■【WEB限定】編集部は見た!望海さんの撮影当日の裏話
■プロフィール
望海風斗 神奈川県出身。169cm。2001年、宝塚音楽学校に入学。2017年に雪組トップスターに就任。2021年4月に退団。2022年1月11日からは、退団後初となるミュージカル『INTO THE WOODS』(東京/日生劇場、大阪/梅田芸術劇場メインホール)で魔女役を演じる。
■衣装
ジャケット 203,500円、パンツ 115,500円〈マックスマーラ/マックスマーラ ジャパン TEL:0120-030-535〉、インナー〈スタイリスト私物〉、シューズ 102,300円、〈セルジオ ロッシ/セルジオ ロッシ カスタマーサービス TEL:0570-016600〉、パールリング付ブレスレット 294,800円、イヤカフ 135,300円、ピアス 275,000円〈アレッサンドラ・ドナ〉、パールネックレス 495,000円〈ペルラジオーネ/ともにラ パール ドリエント株式会社 TEL:078-291-5088〉、ゴールド ダイヤネックレス 330,000円〈ケイテン /ケイテン TEL:03-6206-6429〉
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東京カレンダー最新号では、望海風斗さんのインタビュー全文をお読みいただけます。ホームとも言える宝塚を離れた今、望海さんが思うこととは?
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