JR東海N700S、速度向上試験で362km/h - 米原〜京都間を18分で走行
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N700S確認試験車は2018年3月から走行試験を開始し、同年7月に米原〜京都間で最高速度330km/hを記録。これまでに16両編成での基本性能試験、バッテリ自走システムによる走行試験、さまざまな編成両数に変更可能な「標準車両」の特徴を生かした8両編成での走行試験などを行い、必要な性能を有することを確認してきた。
N700S確認試験車は22時14分頃、京都方面から姿を現し、米原駅13番線ホームに入線。報道公開ではJR東海新幹線鉄道事業本部副本部長の上野雅之氏が挨拶し、「通常、16両編成のうち14両にモーターを搭載していますが、(速度向上試験では)残り2両にもモーターを付け、16両すべてに搭載することで、出力が約15%向上しています。昨年の330km/hをさらに上回る、360km/hの走行試験を開始したところです」と説明。過去4回の速度向上試験を経て、「非常に良好な結果が得られています」と述べた。
報道関係者らを乗せたN700S確認試験車の車内には前方モニターが置かれ、車内テロップにて走行中の速度が表示された。23時41分頃に米原駅を発車した後、東海道新幹線の下り線を走行しながら徐々に速度を上げ、発車4分後に営業運転最高速度285km/hを上回った。その後しばらく296〜297km/hで走行し、23時47分頃に300km/hを突破。さらに加速を続け、昨年記録した最高速度330km/hも超え、23時49分頃、360km/hに到達した。23時50分頃に362km/hを記録し、これが今回の最高速度となった。
360km/h台の走行は約40秒間、滋賀県近江八幡市・野洲市の約4kmの区間で行われた。過去4回の速度向上試験において、最高速度363km/hを表示したこともあったという。最高速度に達するまで、揺れなどを感じたこともあり、車内は緊張感に包まれたが、やがて減速が始まり、通常の営業運転の速度に戻ると、どことなく安心した様子が伝わってきた。N700S確認試験車は23時59分頃、京都駅14番線ホームに到着。米原〜京都間の通常の所要時間は約20分だが、この日は同区間を約18分で走行した。