※わかりやすくするため、1000円以下の価格は省略

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ビットコインの投資家さんは、投資初心者さんが半分以上を占めているといいます。

相場経験ゼロで乱高下する仮想通貨市場でトレードを行うことは、仮想通貨のファンダメンタルズを読むこと以上に「相場に乗る」ための多くの知識が必要となるので、非常に困難でしょう。

価格が安いときにたくさん買うドルコスト平均法

そんななか、よく聞こえてくるのが「仮想通貨は下がったところをガチホしていれば儲かる」というコメント。

※ ガチホ=価格が多少上がっても売却せずにがっちりと保有(=ホールド)すること

草コインはもちろん、主要アルトコインでも低迷している状況でガチホのリスクは高いでしょう。しかし、ビットコインに目を向けると65万円程度を底に100万円付近の約30万円のレンジ相場を繰り返しています。

うまく回転させれば、2018年でも十分利益を出せる相場です。とはいえ、毎回65万円で買えるわけではないですから、初心者投資家にとっては難しいところ。

そこで、今回はオーソドックスな投資方法である「ドルコスト平均法」でのビットコイン投資について見ていきたいと思います。

◆ドルコスト平均法とは

ドルコスト平均法とは、毎月一定額を購入していく投資手法です。

積立投資と似ているのですが、積立は毎月1口、同じ株数、同じ数の仮想通貨を購入していくこととなり、毎回必要となる投資資金も価格によって変化するので、少し異なります。

ドルコスト平均法は、毎回一定の投資金額で買い付けます。

そのため、価格が安いときはたくさん買うことができ、価格が高いときには少なく買うことになります。

つまり、

●積立投資:毎月「同じ量」のビットコインを購入      → 必要資金は変化●ドルコスト平均法:毎月同じ「金額」のビットコインを購入 → 必要資金は一定

といいます。

「積立投資」と「ドルコスト平均法」比べると......

◆過去1年間で毎月ビットコインを購入した場合

それでは、2017年8月から毎月ビットコインを「積立投資」と「ドルコスト平均法」で購入した場合に、損益がどうなっているか、比べてみましょう。

条件は以下のとおり。

購入日:給料日を考慮して毎月20日。始値で計算ドルコスト平均法での購入額:ビットコインの価格を考慮し、わかりやすく月100万円とする。投資開始日:2017年8月から2018年7月の12か月最終的に、多くビットコインを保有しているほうが、パフォーマンスがいいということなります。

◇ビットコインをドルコスト平均法と積立投資で購入した結果

積立投資では、毎月1BTCずつ購入するのに対して、ドルコスト平均法では2017年8月〜10月の安い時期に多くのビットコインを買い付けることができました。

結果的に、ドルコスト平均法では15.15BTCを保有していることとなり、積立投資よりも優れた結果となりました。8月22日のビットコインの価格は74万円です。

これを基準に、詳細を見てみましょう。

●積立投資購入金額:1133万3000円平均建玉:94万4417円=毎月の購入金額の合計(1133万3000円)÷12か月現在の総資産:1133万3000円=94万4417円×12か月

●ドルコスト平均法購入金額:1200万円=100万円×12か月平均建玉:79万3650円=1200万円(全投資金額)÷15.12BTC(保有しているビットコイン)現在の総資産:1118万8000円=74万円(現在のビットコインの価格)×15.12BTC(保有しているビットコイン)

価格が74万円では両方の取引手法ともにマイナスです。

購入に必要となった金額は、積立投資のほうが70万円程度安くなりましたが、平均建玉は大きく異なっています。

積立投資が94万円台に対して、ドルコスト平均法では79万円となっていますので、相場低迷以降、何度もプラスになった価格です。

200万円を記録した後にでも、ドルコスト平均法であれば十分な収益を上げられていることが確認できました。

◇Zaifのコイン積み立てを利用する

仮想通貨取引所のZaifには「コイン積立」という、銀行口座から毎月一定額を自動引き落としで、仮想通貨を購入するサービスがあります。これは、まさにドルコスト平均法で購入されるわけです。

手数料が1.5〜3.5%必要となるものの、毎月自動で購入してくれるので、毎回の購入金額の計算が面倒だったり、気軽にビットコイン投資を始めてみたいという人には便利なサービスです。(ひろぴー)