【トレーナーが伝授】姿勢を改善する首のストレッチ
リカバリートレーナーの伊藤晃一です。
疲労や肩こりなどを感じたときに、腕を大きく伸ばして背伸びをしたり、首元を伸ばしてリラックスをはかろうとした事はありませんか?
疲労や、肩こりなどを感じた時には、背中が丸く、猫背ぎみになってしまう人が大変多いです。今回は、今まで無意識に行っていた背伸びの動作や、首元を伸ばすという動作に、疲労や、姿勢不良、肩こりの改善に役に立つストレッチを加えてみましょう。
猫背の姿勢でよく見られるのは、頭が前に出てしまっている状態です。
これを頭部前方偏位というのですが、これらは高齢者に多く見られ、頭痛や首まわりの痛み、転倒にも関連が強いと言われます。
ですが、昨今スマートフォンの登場により、頭部前方偏位は高齢者だけの問題ではなくなりました。スマートフォンだけではなくパソコン使用時の、頭が前に出るような姿勢を長い時間継続して行うことにより、若者層でも頭部が前に出てしまった状態の人は、よく見られます。
頭部が前方に位置することは、肩甲骨周辺の機能不全と強く関連付けられますが、肩甲骨周辺の機能不全をお持ちの方に対し、頭部を正しい位置、いわゆる良い姿勢の位置に移動させることは、それらの改善に大いに役に立ちます。
これに関しては、ご自分でも簡単に実感することが出来ます。
二つの動作で実験をしてみましょう。
最初に、頭部前方偏位状態のサイドレイズを行います。首を強く前方に引き出したまま、真横に大きく腕をを広げます。肘は伸ばしたまま、出来るだけ肩の高さまで上げます。
次に、頭部を正しい位置、いわゆる良い姿勢の位置に移動させたサイドレイズを行います。
良い姿勢の位置とは何処かと言いますと、身体を横から見た時、耳の穴の位置と、肩の中心点が縦に並ぶところです。そこに頭を移動させましょう。
多くの場合、少し頭の位置を後方にずらすことになるかと思います。その状態で前述したとおりのサイドレイズを行い、違いを比べてみましょう。
最初にやったサイドレイズでは肩周辺につまり感やキツさが出てくるはずです。
後にやった方が、ほんの少しスムーズになっていませんか?
このように頭を正しい位置に置く事は、人間の身体の機能においてとても重要な事です。
今回は、頭の位置を正しい位置に置くための、簡単なストレッチを紹介致します。
おうちでかんたん! 姿勢の印象を変える首のストレッチまずは楽な姿勢で座りましょう。写真ではあぐらをかいておりますが、椅子に座った状態でも結構です。
背筋を伸ばします。
その状態から、首を真横に傾けましょう。最初は、首がやや前側に倒れてしまう事もありますので、倒しながらも頭の位置は後方にあることを意識してください。
伸びが足りない場合には、片手でそっと頭の横を押します。
首のスジが伸びる感触が得られましたらOKです。
伸びにくいという方は、一度姿勢を確認してみてください。
背中が丸まらないように、体幹に力を入れることもポイントです。
大きな深呼吸をしながら、30秒ほど行い、反対側も同じように行います。
痛みや不安感が出たら動きを小さくするか、その日は中止にしてください。
気持ち良く伸ばす方法を得られた方は、是非習慣として、毎日の生活に加えてみてくださいね。
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【筆者略歴】
伊藤晃一
トレーナー歴14年、現在まで15000セッション、1500名以上の方々を指導。俳優としても活動中。22歳の時にパーソナルトレーナー養成コースを受け同年デビュー初月から100本以上のセッションをこなす(友達から伝説だ!と言われました(笑))。29歳の時に渡米、ニューヨークにて出張パーソナルを中心に歌手、起業家、翻訳家、デザイナーの方達を指導しながら、NewYorkFilmAcademy(俳優学校)にて演技について学び、英語を習得。2009年帰国、自分のスキルを更に伸ばすためヨガ、ピラティス、マスターストレッチ、ファスティング(断食)資格を取得し“五感を満たせる快適な空間”でトレ ーニングを行ってもらいたいという思いから三軒茶屋にStudio Carpe Diem(カルペディエム)をオープン。“一生涯、自分の足で健康に歩き続けられるために”をコンセプトに、“運動の主治医”として“運動”、“食事”、“水”をお一人お一人に合わせてご提案しながら全国各地で活動中。