by Joseph Greve

イギリス・エクセター大学の調べにより、サーファーやボディボーダーの排泄物からは普通の人に比べて3倍の抗生物質耐性大腸菌が見つかったことがわかりました。サーファーは海水浴客などと比べて海水を飲み込む機会が多く、体内に多くの細菌を摂取していることになるそうです。

Exposure to and colonisation by antibiotic-resistant E. coli in UK coastal water users: Environmental surveillance, exposure assessment, and epidemiological study (Beach Bum Survey)

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0160412017312345



Research news - Surfers three times more likely to have antibiotic resistant bacteria in guts - University of Exeter

https://www.exeter.ac.uk/news/research/title_631842_en.html

エクセター大学の研究者たちは定期的にサーフィンをしている人たちと、そうではない人たちから便のサンプルを集め、大腸菌について調べました。すると、一般人では130人のうち4人からしか採取されなかった抗生物質に耐性のある大腸菌が、サーファーの場合、143人中13人から採取されました。

これは、サーファーが水泳選手や海水浴客に比べて、海水を飲む機会が10倍以上あることが原因と考えられています。



by Javier Miranda

抗生物質耐性細菌は、世界規模の新たな環境問題の1つとして、国連環境会議でも提起されています。研究を主導したエクセター大学のアン・レオナード博士は「抗生物質への耐性がどのように広がるのかという点に注目が集まっており、我々は、人間がいかにこの種の細菌に曝されているのか、どのように我々の内臓に『コロニー』を作るのか、もっと深く知る必要があります」と語っています。

なお、イギリスの水質はここ30年間は改善の方向に向かってきており、ヨーロッパの中でも特に清潔な方に属するとのこと。水質が悪い地域では、状況はもっと悪いことが考えられます。