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 9月8日付けでジャニーズ事務所の退社・独立が決定となった元SMAPのメンバー稲垣吾郎(43)、草なぎ剛(42)、香取慎吾(40)に対して、ジャニー喜多川社長(85)が“はなむけのコメント”を発表したことが様々な反響を呼んでいる。ジャニー氏は、事務所を去る3人に「彼らを想う気持ちに変わりはありません」と退社するタレントに対しては異例の正式コメントを発表したが、それに対して「だったらどうして最初からSMAP全員を守ってくれなかったのか」と逆に一部ファンの気持ちを逆なでしたようで、批判の声が高まる事態となっている。

「ジャニー氏は、“功労者”と考えている3人に対して、基本的には芸能活動も自由にやってもらって構わないというスタンスのようです。ただし、各テレビ局の制作担当が、藤島ジュリー景子副社長(50)の意向を忖度して独立組3人の起用を控えてしまう恐れは否定できません」(スポーツ紙記者)

 ジャニーズ事務所内は、かならずしもジャニー氏のような独立容認論で固まっているわけではないようだ。そうした事務所内の軋轢はいつ表面化してもおかしくない状況だという。

■ジャニー氏vs.ジュリー氏の対立構造で内部に亀裂?

「SMAPなき現在のジャニーズ事務所は1〜3部に分かれており、それぞれにタレントが所属しているがこれを陰で取り仕切っているのがジュリー氏です。しかし、こうした状況にジャニー氏が不満を持っているという話もあり、ジャニー氏が近い将来に社長業から降りた際はジュリー氏が完全に全権を握ることになり、独立組への対応も方針転換が図られるでしょう」(前出・記者)

 すでに元SMAPら3人の独立と並行するようにジャニーズ社内は”ジュリー体制”が着々と進んでいるといわれ、そのための弊害も出ているという。

「ジュリー体制になって以降、マネージャーの退社も相次いだことで社内は深刻な人出不足に陥っている。所属タレントの管理もままならず、スキャンダル報道も垂れ流し状態です。ジャニー氏が退けばさらなる弱体化に繋がるだけに、今以上に各メディアのコントロールが効かなくなるでしょう」(前出・記者)

 SMAPの分裂で露呈したジャニーズ内部の亀裂。そのとばっちりが独立後の稲垣ら3人に向かないことを祈るばかりだ。

文・海保真一(かいほ・しんいち)※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。