『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』公式サイトより

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 6月7日、山粼賢人(22)が主演をつとめる実写映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』の新予告編が公開された。スタンドのCG映像が初披露されたものの、原作ファンが「ぜんぜんワクワクしない」「誰も観に行かないでくれ」と悲鳴を上げている。

 7日に公開された映像では、東方仗助(山粼)たちが操るスタンドの映像を一部公開。スタンドのデザインや素早い動きも確認でき、作品の全容がいよいよ見えてきた。

 一方、不安も多い。同予告ではスタンドを「形ある超能力」とチープに解説し、女子生徒が仗助のことを「ジョジョ先輩」と言う。原作を知る人間なら回避するであろう“プチ改悪”が目立ち、製作陣が原作を読み込んでいない節が見て取れる。

■スタンドのCGを初披露も…ブーイング止まらず「否めないB級感」

 ネット上でワーナーブラザーズや一部メディアが同映像を公開するや、どれも低評価が好評価を上回り、「否めないスタンドのB級感」「徐々に奇妙なコスプレ大会やめろ」「ぜんぜんワクワクしない」「気持ち悪くて鳥肌立つわ」とブーイングの嵐だ。

「グロテスクな描写を抜きにすれば、まるで日曜朝のキッズ向けの特撮番組みたいな映像。山粼も相変わらず違和感たっぷり。町並みも、徐々にスペイン感が露呈され、原作の世界観からかけ離れて見える。こうなってくると、喜ぶのは原作を知らない子供たちと、舞台『里見八犬伝』で『マナー違反がヒドい』と悪評を作った山粼のファンたちだけ。爆死映画『無限の住人』と同じパターンにハマりつつある」(報道関係者)

 8月4日の公開が迫る中、ファンの中で不安視されているのが続編の可能性だ。昨年秋の記者会見では、プロデューサーの平野隆氏が『第4部をすべてやっていきたい』と続編に意欲を示している。この流れを受け、原作ファンが「実写化の流れを止めるために誰も観に行かないでくれ。皆さんお願いします」と実写化阻止を求める運動を続けている。

 今回の『ジョジョ』は、東宝とワーナーが共同製作。東宝が配給した爆死映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』のように、上映終了後すぐ続編の予告を流す……なんて惨劇の再来があるのだろうか。

「“第一章”と位置づけたところに、『第二章ありきで』と東宝とワーナーの共通理解が見て取れる。また予告を見るかぎりストーリー内容は物語の序盤を扱っており、続編を前提にしている模様。ただしワーナーは、同じく続編ありきだった映画『テラフォーマーズ』の大爆死で、集英社作品の実写化にコンプレックスを持っている。製作費を無事に回収できるか、興行成績を見てから判断したいでしょう。第一章の公開直後に東宝主導で第二章製作を強行発表する可能性は20%前後」(前出・報道関係者)

 新情報が発表される度に、原作ファンが阿鼻叫喚の声を上げる『ジョジョ』。『テラフォーマーズ』や『無限の住人』とともに“三池監督の爆死映画三部作”と称される日がやって来ないことを祈るばかりだ。

文・真田栄太郎(さなだ・えいたろう)※1978年神奈川県出身。大学在学中にフリーライターとして活動を始め、『東京ダークサイドリポート』(ワニマガジン社)、『週刊宝島』(宝島社)、『Hot Dog Press』(講談社)などに寄稿。現在は週刊誌の記者・編集者として事件、芸能取材に奔走する