インテル長友、ミラノダービー後に今夏去就に言及 「移籍するかもしれないし…」

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ミラン相手に2点を追いつかれて2-2ドロー 大半の時間で“スソ封じ”に成功も…

 インテルの日本代表DF長友佑都は、15日に行われたACミランとのミラノダービーに先発フル出場。

 チームが前半に2点を先制したが、後半には自らが相手FWスソに振り切られて失点に絡む痛恨のシーンもあり、最終的には2-2の引き分けとなった。試合後、長友は報道陣に対して「将来のことは分からない。移籍するかもしれないし、残るかもしれない」と去就に言及した。

 長友は1月28日のペスカーラ戦からベンチ暮らしが続き、この間での起用は残り5分を切った途中出場の1試合のみだった。しかし、試合前日にステファノ・ピオリ監督から「ここまで試合に出られないなかでも、100%で練習していた。そのプロフェッショナルな姿を見ていた。信じてこのダービーに使う」と言葉をかけられて、スタメン起用を告げられたと明かした。

 そして、その戦術的な狙いはやはり、ミラン攻撃陣のキーマンである右ウイングのスソを抑えることだった。長友は「僕は前半からスソを見ればいいということで、スソとの1対1に負けなければ良かったので。自分のフィジカルコンディション的にも自信を持っていたし、やれていたんですけど」と振り返ったが、失点に絡んだシーンは痛恨だった。

 インテルが2-0とリードした後半38分、スソと相対した長友は相手の利き足である左足でのキックフェイントに食いついてしまい、縦への突破を許した。そこからの右足クロスを攻撃参加したDFアレッシオ・ロマニョーリに押し込まれ、ミランに1点を返された。このシーンを「1対2で、スソの左足をケアするしかなかった。結局、右足で上げられて失点しましたけど、彼は左の方が精度が高いわけで。なかなか難しい状況だった」と振り返った。

「やってきたことは裏切らない」

 それでも「凄くいい練習ができていたし、私生活もそうだし、自分なりにできることは全てやってきたのでコンディションは良かったと思います。できなかった点はたくさんありますけど、久しぶりに試合に出て、練習していたことや、やってきたことは裏切らないということを、自分のコンディションを見て感じました」と試合を振り返った長友は、シーズン終了後の去就についても言及した。

「将来のことは分からないので。移籍するかもしれないし、残るかもしれない。どうなっても僕は自分のやるべきことをやるだけ」

 インテルでは2011年1月からプレーし、すでに6年以上が経過してチームの最古参となっている。昨季終了間際には3年間の契約延長を勝ち取り、常々「インテル愛」を公言してきた長友だが、ベンチ暮らしが続く現状には思うところがある模様だ。

 現地メディアでは「緊急事態がない限り、永遠のパンキナーロ(ベンチ要員)」という厳しい評価を受けていたが、このダービーではスタメンの座を勝ち取った。しかし、その将来は不確実なものであり、シーズン終了後の移籍市場での動向に注目が集まることになりそうだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images