FA移籍となった糸井嘉男に対する人的補償が注目される【写真:編集部】

写真拡大

オリックスが人的補償の候補を5、6選手に絞る

 阪神からオリックスへ移籍するのは誰になるのか――。オリックスが阪神にFA移籍した糸井嘉男外野手の人的補償を5、6人に絞り込んだ。神戸市内の球団施設で9日、長村球団本部長、福良監督らが集まり、阪神から提出されたプロテクト28人を除いた選手らについての会談を行った。

 絞り込んだのは来季、1軍戦力になり得る投手、野手の5、6人だという。糸井の流出、日本ハムからFA宣言した陽岱鋼の獲得を断念するなどオフも厳しい戦いを強いられている福良オリックス。それだけに、人的補償の選定で失敗は許されない。陽岱鋼の補強に成功していれば左の投手を最優先で獲得する方針だったが事態は一転。補強ポイントは右の外野手となった。

 オリックスの1軍クラスの外野手はほとんどが左打者。出場試合数が多い順に並べるとT-岡田(123試合)、駿太(105試合)、小島(79試合)、小田(78試合)、吉田正(63試合)。右打者では川端(28試合)、宮崎(23試合)、武田(10試合)らがいるがレギュラーとして決め手に欠ける。

 阪神から提出されたプロテクトリストの中身は判明していないが、来季1軍戦力として考える右の外野手では俊介の名前が一番最初に浮かんでくる。

福留、高山、糸井らを擁する阪神外野陣

 プロ7年の29歳。俊足巧打の外野手で通算673試合に出場し、打率.244、3本塁打、42打点、26盗塁を記録している。今季は超変革のスローガンを掲げ若手が積極的に起用されるなど中堅選手には厳しいシーズンだった。俊介の41試合出場はプロ入りワースト。抜群の守備と走力、しぶとい打撃は他球団では十分に1軍の戦力として通用する。

 阪神の来季の外野布陣はケガさえなければ高山、糸井、福留で決まりだ。糸井、福留のベテラン勢に休養を与えた時には若手の中谷、板山、横田、江越らが代役として出場することになる。金本監督も「同じ力なら若い方を使う」と公言しており、中堅勢は他を圧倒する力を示さない限り厳しい戦いが待っている。

 果たしてプロテクトリストからどの選手が外れているのか。そしてオリックスはどの選手を選ぶのか――。オリックスは15日に再びフロント、首脳陣が集結し阪神のプロテクト外選手を人選していく。