無事に開幕戦が行われることになった今季のプロ野球。改めて昨年の開幕戦を思い出してみよう

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 開幕まで1週間を切ったプロ野球。今年は各球団どんなスタートを切るのだろうか? 開幕カードは以下の通りだ。

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巨人vs.ヤクルト
@東京ドーム 18:00

阪神vs.中日
@京セラD大阪 18:00

広島vs.DeNA
@マツダスタジアム 18:00

楽天vs.ソフトバンク
@Koboスタ宮城 16:00

西武vs.オリックス
@西武プリンスドーム 18:00

ロッテvs.日本ハム
@QVCマリン 18:30

 単なる1試合、1勝、1敗以上に大きな意味を持つ開幕戦。昨シーズンの各球団の開幕戦はどんな戦いだったのだったのか、改めて振り返ってみよう。

≪2015年3月27日≫

■巨人vs.DeNA@東京ドーム

DeNA|000|010|001|2
巨人|120|000|00X|3
勝=菅野 負=久保 S=澤村

≪本塁打≫
亀井1号[2回裏2ラン](巨人)
筒香1号[5回表ソロ](DeNA)
関根1号[9回表ソロ](DeNA)

≪投手≫
巨人:菅野-山口-澤村
DeNA:久保-田中-国吉-エレラ

 巨人が初回に長野のタイムリー、2回に亀井の本塁打で奪った3点を守りきった。DeNAは5回に筒香の1発のあと、3連打で無死満塁の逆転のチャンスをつくったが生かせず。7回にも1死満塁のチャンスをフイにして初戦を落とした。しかし、巨人に肉薄する戦いを見せ、結果的には前半戦大躍進を匂わせる内容だったとも捉えられる。一方の巨人は3回以降わずか1安打。昨季の貧打を暗示させるシーンだった。

■阪神vs.中日@京セラD大阪

中日|100|011|010|0|4
阪神|000|000|130|1x|5
勝=松田 負=田島

≪投手≫
阪神:メッセンジャー-榎田-桑原-呉昇桓-松田
中日:山井-又吉-浅尾-田島

 阪神は3点を追う8回裏、鳥谷、上本、西岡、ゴメスの4連打で同点に追いつくと、10回裏にマートンのサヨナラ打で試合を決めた。中日は又吉の3失点が誤算。昨季、中日はリリーフ陣のやりくりに苦労したが、いきなり馬脚を現した開幕戦だったともいえる。

■広島vs.ヤクルト@マツダスタジアム

ヤクルト|100|000|100|02|4
広島  |000|000|020|00|2
勝=バーネット 負=中崎

≪投手≫
ヤクルト:小川-秋吉-オンドルセク-バーネット
広島:前田-ザガースキー-ヒース-中崎

 ヤクルトが1回から先頭打者の山田がセンター前ヒット→盗塁でチャンスを作ると4番・雄平のタイムリーでいきなり先制点を奪った。

 しかし、13年振りの本拠地開幕となった広島も意地を見せ、8回に同点に追いつくと、9回裏にはオンドルセクを攻め立て、1死一、二塁のサヨナラの大チャンス。この場面で菊池がレフト前にヒットを放つも木村昇が本塁憤死。逆にヤクルトは11回表に同じく1死一、二塁からミレッジのタイムリー三塁打で勝ち越して勝利を決めた。

■ソフトバンクvs.ロッテ@ヤフオクドーム

ロッテ|000|002|001|3
ソフト|000|000|001|1
勝=涌井 負=攝津 S=西野

≪本塁打≫
井口1号[9回表ソロ](ロッテ)
≪投手≫
ロッテ:涌井-大谷-松永-西野
ソフト:攝津-森

 連覇を狙うソフトバンクの初戦は手痛い黒星。粘りの投球を見せていた攝津だったが、6回表に無死一塁から荻野貴の盗塁でキャッチャー・鶴岡が悪送球。無死三塁にピンチが広がると鈴木にタイムリーを浴びた。ロッテ・涌井は6回無失点の好投。ソフトバンク打線は9回に西野から柳田のタイムリーで1点を返すも反撃はそこまで。ここ一番に強いロッテが開幕戦で脅威の集中力を見せた。

■西武vs.オリックス@西武ドーム

オリックス|000|000|000|0
西武   |000|001|00X|1
勝=牧田 負=ディクソン S=高橋朋

≪投手≫
西武:牧田-増田-高橋朋
オリックス:ディクソン-佐藤達

 異例の前評判だったオリックスに注目の集まった1戦。西武が6回にメヒアのタイムリーで奪った虎の子1点を守りきった。西武の1番・秋山はこの日、2本の二塁打で好発進。しかし、両軍5安打ずつに終わり、打線の波を感じさせる初戦だった。

■日本ハムvs.楽天@札幌ドーム

楽天  |010|000|010|2
日本ハム|000|030|02X|5
勝=大谷 負=則本 S=増井

≪本塁打≫
ウィーラー1号[8回表ソロ](楽天)
≪投手≫
日本ハム:大谷-谷元-宮西-クロッタ-鍵谷-増井
楽天:則本-西宮-福山-武藤-濱谷

 大谷は1回からこの日最速の159キロをマーク。しかし、制球が定まらず、2回には1死満塁のピンチを作るも、犠牲フライの1点だけで切り抜ける。そこから調子を上げた大谷だったが、6回途中、右ふくらはぎがつり緊急降板。それでも日本ハムは後続5人が本塁打1本のみの失点に抑え、勝利を決めた。

 打線では5番ハーミッダ、6番レアードの新外国人2人が大活躍。ハーミッダは2安打、レアードは3安打を放ち、5回と8回の得点を演出した。

文=落合初春(おちあい・もとはる)

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