Photo by Leo Hidalgo

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 3月7日に放送されたドラマ「桜坂近辺物語」(フジテレビ系)の第1話に出演した柏木由紀が、NEWS・手越祐也との熱愛スキャンダルを彷彿させる役どころを演じ、口コミがジワジワ拡大している。

■柏木、逆2股をかける悪女役で出演

 7日から4夜連続で放送された「桜坂近辺物語」は、渋滞にハマった車の車内を舞台にしたショートストーリー。脚本はバカリズムが担当した。

 第1夜の放送では、原田泰造演じる運転手・水野真一の個人タクシーに、人気グラビアアイドルの月沢真由と人気俳優の火野孝介が二人で乗り込んできたところで、ストーリーが展開された。

 タクシー内で柏木は、キスシーンを披露したり(実際には袴田が柏木に顔を被せる演技)、彼氏のために尽くしてイチャイチャする姿を披露。さらには火野が女性二人と二股関係であることが判明する一方、柏木も実は逆二股をしているというドンデン返しを起こす。

 わずか30分に満たないショートストーリーだったが、同放送は反響を呼び、口コミが徐々に拡散している。

 口コミが広まった所以は、柏木のファンを挑発するような設定やストーリー展開にある。同放送の設定や演出が手越との情事を連想させるとして、「生々しい」「ただのノンフィクション」という感想が次々と上がっているのだ。

 まずはキャラクター設定。袴田吉彦演じる恋人の火野は、プレイボーイとして有名な俳優という役どころ。実在するプレイボーイの俳優・火野正平を喚起させ、さらには"平成の火野正平"と呼ばれる手越を連想させる。

 柏木演じる月沢は、「10年に一人の逸材」と呼ばれ、"まゆぽん"という愛称でファンに親しまれている人気グラビアアイドル。彼女のファンである運転手の水野は、自身が写真集や握手会参加費などにつぎ込んだお金が月沢の収入となり、そして火野と月沢の恋愛関係に還元されている様を目の当たりにして葛藤する。

「あからさまな演出でファンを刺激しましたが、怒りの声は少ないです。手越スキャンダルは結局お咎め無しで落ち着いていましたが、今回のドラマに対するファンの反応を見る限り、ほぼ黙認された格好ですね。ただ視聴率は5.8%と低く、ウワサにこそなれど"柏木に興味を失ったファンは確実に増えている"という見方もできるでしょう」(芸能関係者)

 現代のアイドルは何なのか。柏木のケースも含め、昭和のアイドルから価値観が変わりつつあるなか、ファンの間で議論される機会が増えている。

 2015年9月には、交際禁止の契約を結んだアイドルグループの女性が男性ファンと接触してグループ解散のきっかけを作ったとして、所属事務所と裁判沙汰になった。そして「交際発覚はアイドルのイメージを悪化させる」として東京地裁から65万円の支払いを命じる判例が生まれている。

 これを受け、HKT48の指原莉乃は9月27日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)で、「あの……恋愛禁止って、やめません?」と世に問いかけたが……最適な答えは出ていない。アイドル論争はまだまだ続きそうだ。

海保真一(かいほ・しんいち)1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。実話誌や週刊誌などで執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『実録!アメリカの陰謀』『格差社会の真実』(ともに宙出版)ほか多数。