ネコはなぜ窓辺で佇んだり、外をじーっと見ているのか?
自宅でネコを飼っていると疑問に思う行動がいくつかあります。そのひとつが、窓辺で佇みながら外を眺めているというもの。その表情も心なしかどこかさみしそうで、飼い主は思わず心配になってしまいます。うちの子は外に出たいのでは……と。
■ネコが”窓辺で佇む”4つの理由出窓やベランダのふちにちょこんと座って外をじーっと見ているネコ。その姿がもの悲しくもあって、「そんなに外に憧れているのか」と同情してしまう光景ですが、じつはこれら飼いネコの行動は悲観するものではありません。現在、4つの有力な説が唱えられています。
・窓辺が気温的にちょうどいい説
ネコは部屋の中で常に居心地がいい場所を探しています。冬であれば温風ヒーターや暖房で暖かい場所、夏であれば風通りが良くて涼しい場所という具合です。ネコは人間より温度の変化には敏感なので、ちょっとした暖房の温度や気流の変化に対しても寝場所を変えています。ネコがいつも佇んでいる窓辺は彼らが見つけた“快適”な場所だったのです。
・ 窓辺で縄張りの監視をしている説
ネコは本来、縄張りをつくって生きている動物です。自分の行動範囲、テリトリーというものを沿って過ごしているので、自分の敵が縄張りに入ってこないか見張りをしているのです。
・ 窓から見える景色で好奇心を満たしている説
ネコは動くものに興味津々です。空を飛んでいる小鳥はもちろんのこと、飛行機やヘリコプターにも興味を示します。また、往来を行き来する通行人の姿も彼らの好奇心を満たしてくれます。それは単に動くものに興味があるということで、外の世界に憧れているわけではないのです。
・ 日光を浴びてビタミンを得ている説
ネコはひなたぼっこが大好きですが、それは日光を浴びることで体内でビタミンを生成していると言われています。また、太陽にあたるという行為はカラダに住み着いているダニ排除の目的もあるようです。
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ネコが窓辺に佇んでいるのは決して飼い主が心配するような行動ではありません。ネコにとって居心地のいい場所をしっかり確保してあげたいものですね。
文・内村塩次郎