「あんなにうまくいっていた夫婦なのに、些細な喧嘩であっという間に別れてしまったけど、一体どうして?」このように周りから見ても愛し合っていた2人が、最終的には憎しみあって結末を迎えることはよくあります。

一方で、喧嘩しないカップルがいいのかと言えば、必ずしもそうではありません。「好きの反対は嫌いではなく“無関心”」なんて言いますが、そもそも関係が持続しないこともあり得ます。

喧嘩しながらも、関係を持続させるにはどうしたらいいでしょうか。

今回は5,000件を超える恋愛・結婚相談を行ってきた筆者が、男女の絆を深めるためには“喧嘩がある程度あってイイ理由”についてお話します。

■喧嘩するのはカレを好きな証拠!

感情が薄まることなく“好き”という強い感情が持続している場合、そのまま正反対の感情に入れ替わることもあるのです。心理学者のアドラーは、「身近な人に怒りが湧くのは自分は正しいのに、相手が受け入れてくれないと感じるからだ」と言っています。

好きなのに、些細なことですぐに喧嘩になったり、別れてしまうカップルは、相手に“わかってほしい”という気持ちが強く、それが叶わないと、相手を嫌いになってしまうことがあるのです。

このような愛と憎しみのように相反する2つの感情を同時に持つことを、心理学では“アンビバレンス”といいます。嫌いという感情が好きに変わるのも、この法則に当てはまっています。

■「好きだけどムカつく!」という自分の感情を認めることが大切

相手に対する期待が大きいと、思い通りに行動してくれないだけでイライラしてしまいますが、まずは「イライラするのは、それだけ相手が好きなんだ」ということを、認めてしまいましょう!

気持ちに余裕があるなら「好きだからイライラしてしまって」と素直な感情を相手に伝えるのもいいでしょう。

■オトコが謝ったら「女は許す」のが鉄則

そして、ここからが大切なのですが、ケンカのあとに男性が仲直りのために謝ったりちょっとしたプレゼントを準備していた時は、女性はそれを受け入れて、“許してあげる”ことが大切です。

「お菓子でごまかすなんて!」「謝れば済むってもんじゃないのよ!」とさらなる攻撃をするのは逆効果。よほどM性の強い男性でもない限り「許してもらえないなら、謝るのをやめよう」となってしまうので、なるべく早くケンカをおしまいにするのがいいでしょう。彼だって、許してもらえるとわかれば、早目に修復しようとするはずです。

ですから、ケンカの勢いで「こんな人だと思わなかった!」なんて言われても、気にすることはありません。それだけあなたに、期待をかけていたということですから。

【著者略歴】

橘つぐみ・・・恋愛コンサルタント。つぐみ恋愛相談所代表。テクニックだけでなく、ポンポンッとうまくいく雰囲気も教えるコンサルや勉強会が人気。著書は『野性の勘で恋せよ乙女!』(講談社)『最終彼氏の見つけ方』(大和出版)他。2児の母。