台南市政府提供

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(台南 6日 中央社)日本統治時代に開業し、今年6月にリニューアルオープンした台南のデパート「林百貨」(旧・ハヤシ百貨店、台南市中西区)が5日に創立82年を迎え、同デパートで“誕生日”を祝うイベントが開催された。

イベントに出席した頼清徳・台南市長は、林百貨には再開から6カ月という短期間に、すでに80万人以上が訪れていると指摘。デパートの人気は地元の観光産業にとって大きな助けになっていると述べ、より多くの人々にこの歴史的建造物を見てほしいと語った。

「ハヤシ百貨店」は、日本統治時代の1932(昭和7)年に開業した台湾南部初の百貨店。当時は台南で最も高いモダンな建築として、市民の間では「五層楼仔」(五階建て/ゴーツァンラウアー)の愛称で親しまれていた。

1945年の終戦とともに廃業した百貨店の建物は、警察などの事務所として使用された後は長年空きビルとなっていた。だが、1998年に台南市の古跡認定を受けたのを機に、2010年から3年余りの年月と8000万台湾元(約3億1000万円)をかけて修復作業が進められ、今年6月に「林百貨」として再出発を果たしていた。

(楊思瑞/編集:杉野浩司)