あまりに痴漢が多発するため、「痴漢等多発警報」が発令されていた滋賀県。そんな中、2月4日に同県守山市内の高校の敷地内に無断で入り込み、登校してきた女子生徒2人に“お触り”を働いたとして会社員が逮捕された。
 「強制わいせつの疑いで逮捕されたのは、鈴木稔和容疑者(52)。午前7時過ぎ、校内に侵入した鈴木容疑者は『風邪は大丈夫か?』などと1年生の女子生徒に近づき額や胸を触った上、今度は2年生の生徒の腕を掴んで抱き寄せ身体を触るなどした。その後、車で逃走したのですが、学校の防犯カメラの映像で車が特定され、逮捕に至ったのです」(社会部記者)

 県警生活安全企画課によると、今年1月は大津、草津、近江八幡の3市を中心に、計30件のわいせつ事件が発生し、前年同期比12件増となった。この多発を受け、県や県警などで作る「“なくそう犯罪”滋賀安全なまちづくり実践県民会議」が、「女性対象犯罪(痴漢等)多発警報(通称=痴漢警報)」(2月1日〜10日)を発令。昨年9月にも出されたこともあり、今回は2度目の発令だった。

 なぜ滋賀県に痴漢被害が多いのか。実はこんな話も囁かれている。
 「2〜3年前、女子高生の制服のスカート丈に関して、“滋賀県が一番短い”などとネット上で話題になったことがあるんです。まったくのデタラメな内容なんですが、それ以来、関西の盗撮マニアが大挙して滋賀県に集まるようになり、同時に女子高生を狙った性犯罪も増えるようになったとの見方があるのです」(地元紙記者)

 県南部では相変わらず厳戒態勢が続いているが、痴漢魔の根絶には時間がかかりそうだ。