ミラノダービーの熱はシルヴィオ・ベルルスコーニ名誉会長にも伝わっている。同名誉会長はインテルとのダービーを翌日に控え、ミラネッロを訪れてチームと会い、それからマッシミリアーノ・アッレグリ監督とともに記者会見に臨んだ。

「選手たちをたたえるためにここへ来た。我々全員が満足している。私が巨匠と呼ぶ15人のカンピオーネたちを失った我がチームの選手たちが、これほど早くに我々を喜ばせるパフォーマンスをしてくれるとは思っていなかったからね」

FWボージャン・クルキッチについては、「彼のことは好きだよ。重要な駒になり得ると思っている。彼を残したいね」とコメント。クラブの若手重視路線について、次のように続けている。

「我々はバルセロナやアヤックスのような路線を取ることにした。リーグ戦最初の8試合での評価はつらいものだったが、そのときからチームはプレーを取り戻せるようになり、監督の言うことに従った選手たちが意思を一致できるようになった。つまり、ドレッシングルームのまとまりを取り戻し、良い結果を出し始めたんだ。(アドリアーノ・)ガッリアーニがいつも言うように、我々は17試合前から首位ペースの結果を出している。あの序盤戦がなければ、ウチがトップなんだ」

アッレグリ監督はベルルスコーニ名誉会長について、「会長とは常に最高の関係にある。正しく意見を交換しているんだ。我々がケンカをしたことはない。最初の8試合が終わったときの評価はひどかったし、本当に何か対応があってもおかしくなかったが、逆に続けさせてくれた」とコメント。名誉会長は「だが、私の助言は常に有益だっただろう」と述べ、指揮官もそれを認めた。

ベルルスコーニ名誉会長はまた、アッレグリ監督について、「我々は超貧乏のクラブではない。ほかのクラブからマックス(アッレグリ監督)へのオファーがあれば、我々は彼をよりリッチにできるような条件で応じることができるだろう」とも話している。また、FWマリオ・バロテッリについてはこのように述べた。

「彼に何を期待するか? あのシンプルなままでいてもらいたいね。もうスターになったとかは言われず、外では衝突を避けて、控えめに、穏やかに、他人との関係が難しくならないように。だが、ピッチでは、練習では、ドレッシングルームでは、パーフェクトなプロフェッショナルだ」

トリデンテについて、ベルルスコーニ名誉会長は「モヒカントリオは好きだよ。私の美の基準にモヒカンが入ることはないが、ゴールを決めてくれるなら喜んで耐えるさ」とコメント。バロテッリに再び話は戻り、人種差別に関する質問が寄せられると、「人種差別的チャントがあったら、本当にバカげたことであり、野蛮で受け入れられないことだ。バロテッリはイタリア人なのだしね」と話した。

スクデットとチャンピオンズリーグ優勝に関する自身の発言については、「我々は慎重であり、客観的に現実を見ることができている。今日の目標は、若手から始めて、経験豊富な選手たちとともに、競争力のある土台を築くことだ。人間としても私が非常に好きな(リッカルド・)モントリーヴォのようにね。彼は良いプレーをするし、相手を止めるのもうまい」と述べている。