海外料理の名前の意味はちょっとヘンだ!
みなさんは、『ヤンソン・フレステルセ』という料理を知っていますか? これはスウェーデンの料理なのですが、料理名の意味は「ヤンソンの誘惑」といいます。なんでもヤンソンさんというベジタリアンの宗教家がガマンできずに食べたのでこの名前がついたらしいのです。
さて、世界各国の料理の中には、このヤンソン・フレステルセのように変わった意味を持つものがたくさん存在します。今回は、そんな変わった意味を持つ料理の数々をお届けします。
●ラング・ド・シャ(フランス)
「猫の舌」という意味のフランスのクッキー。猫の舌のような細長い形をしているためそう呼ばれるようになったのだが、実際そうは見えないのが残念。日本ではなぜか四角い形をしたものもラング・ド・シャと呼ばれておりこれもまた残念……。
●ブリート(メキシコ)
スペイン語で「小さなロバ」という意味の料理。小麦粉で作ったトルティーヤで具材を巻いて食べるのだが、その形がロバの耳に似ているからその名前……ん、意味と由来が違う気が……。という矛盾に満ちた料理です。
●トライフル(イギリス)
スポンジケーキの上にフルーツやカスタード、ホイップクリームを重ねて作るデザート。具材を切ったり重ねたりと、なかなかに手間のかかる料理なのですが、その意味は「つまらないもの」だそうで……。昔は相当適当に作っていたんでしょうか?(笑)
●ミシュマシュ(ブルガリア)
チーズやトマトや卵をぐちゃぐちゃに混ぜて作る、煮物というかオムレツというかなんだかよくわからない料理。その名前の意味は「ぐちゃぐちゃ」。そのまんまですね(笑)。
●アラビアータ(イタリア)
アラビアータとはトウガラシを使ったトマトソースのことで、その意味は「怒りんぼ」。食べると怒ったように顔が赤くなることや、カーッと辛いことがまるで怒っているかのようなことからこの名前になったそうです。ということは辛い料理は全部アラビアータということになるのでは……。
●アクアパッツァ(イタリア)
魚介類を白ワインで煮込んだ料理。アクアパッツァとはイタリア語で「狂った水」、もしくは「奇妙な水」という意味なのですが、どちらにしろ料理名としてはどうかと(笑)。
●スパゲティ・ポヴェレッロ(イタリア)
チーズを絡めたパスタの上に目玉焼きを乗せた一風変わったスパゲッティ。ポヴェレッロとはイタリア語で「貧乏の」で、つまりこの料理は「貧乏人のスパゲッティ」という意味になります。具材がチーズと卵なのでこの名前になったようで、同じく具がないペペロンチーノもこの名前で呼ばれることもあるのだとか。
●仏跳牆(中国)
「坊主が垣根を飛び越える」という意味の中国のスープ。そのあまりに美味しそうな匂いに断食中のお坊さんもたまらず駆け寄って来ることから、この名前がついたそうです。変わった料理名で必ずと言っていいほど挙げられるこの料理ですので、知っている人も多いでしょうね。
●パトゥルジャン・イマム・バユルドゥ(トルコ)
思わず舌をかんでしまいそうな料理名ですが、その意味も強烈。なんと「坊主が気絶したナス」という意味なのです。偉大な僧侶がこの料理の匂いをかいで気絶したという言い伝えからこの名前がつけられたのですが、誘惑に負けるならともかく、気絶するのはちょっとすごすぎます。
さて、いかがだったでしょうか。もしかすると、みなさんがなにげなく食べている料理も、実はすごい意味だったりするかもしれませんね。
(貫井康徳@dcp)