アジア・チャンピョンズリーグの行き過ぎた応援
■万吉：
２７日、アジア・チャンピョンズリーグ準々決勝第２戦でセレッソ大阪がアウェーの韓国・全州で全北現代と対戦したが、そのとき相手サポーターが「日本の大地震をお祝います」という、東日本大震災で被災した日本を揶揄する様な横断幕を掲げていたらしいな。
★珍蔵：
先月、ベルギーリーグでも同様の事があったばかりだ。リール×ゲルミナル戦で、リールの川島は相手チームのサポーターから「フクシマ！」と何度も野次られた。これに対して川島は試合中にもかかわらず審判に猛烈に抗議。彼は語学が達者だからな。試合後、彼は悔しさのあまりロッカールームで涙を流していたそうだ。相手チームは翌日HPで正式に謝罪した。
■万吉：
今回の韓国での出来事も、C大阪の抗議で問題の横断幕は前半で撤去され、全北現代はすでにHP上で正式に謝罪したらしい。C大阪はアジアサッカー連盟に正式に抗議したとメディアに出ていた。
★珍蔵：
まあどこの世界にもバカはいるという事だな。そのバカを、バカが所属する団体が内輪で非難しバカに代わって謝罪するのは当然といえば当然だが、世間ではまだ良識人の方が圧倒的に多いという事だろう。救いといえば救いだな。
それにしても、人種差別が未だに残るヨーロッパでの事ならわかるが、東アジア同士でこういう事が起きるとはね。よっぽどC大阪が怖かったのかな。ちょっと呆れた。
■万吉：
全北現代の問題を韓国がどのように報じているのかと中央日報と朝鮮日報のホームページを翌日開いたら、バスケットボールの韓国代表監督が中国で行われた試合で中国人記者から無礼な質問をされ、怒り心頭に発して途中退席したという記事が載っていた。以前キム・ヨナも「付き合っている男はいるのか」と試合後のインタビューで中国人から場違いな質問をされ、韓国メディアは怒っていた。中国人はネットで「監督のように、すぐかっとなって席をたつ行動が朝鮮人の習性」と居直った態度を示している、と韓国人記者はあきれている。
極東アジア各国はお互い仲がわるいな。まあ彼らの歴史教科書は自国のアイデンティティに溢れているから仕方ないか。ちなみに今回の全北現代サポーターに関する記事は見当たらなかったよ。
★珍蔵：
ベルギーの場合は、ベルギー王立サッカー協会がゲルミナルに対し３万スイスフラン（約２７０万円）の罰金を科す決定を下した。また同時にゲルミナルの会長に対し川島選手と横田淳駐ベルギー大使に面会して謝罪することも求め、ゲルミナルのファンオッペン会長が川島永嗣選手を訪ね謝罪した。
ベルギーは協会をあげて速やかに謝罪に走った格好だが、韓国とはずいぶん温度差があるな。今回、韓国はチームのホームページ止まりで韓国のマスコミも報道しないのだから。
■万吉：
移民を多くかかえているヨーロッパの方が人種問題や差別問題に対してナーバスなのだろう。ノルウェーの事件もあったばかりだし。
★珍蔵：
なるほど。しかし、今回の件でもし韓国が逆の立場なら、韓国全体が烈火のごとく怒り竹島問題などが訳が分からないうちに一緒になって「日の丸」などを燃やされたかもしれないな。
ところで韓国と中国って仲が悪いのか？
■万吉：
韓国と中国は、ある意味日本よりも仲が悪いだろう。東洋の歴史を概観すると、朝鮮半島は常に中国王朝の属国状態だった。中国はその昔、アジアの周辺民族を「倭」「蛮」「狄」とかおかしな字を当てはめ見下していた歴史がある。もっとも、中国は自分が世界の中心だと考える「中華思想」の国だから当然と言えば当然だが。
朝鮮に特有の火病は、常に中国からの圧迫を受け続けている事に対する被圧迫感の暴発だとの説もある。現在も高句麗王朝が中朝どちらに帰属するのかという歴史解釈を巡って激しく歪みあっているよ。
★珍蔵：
稀にとは言え、サポーター（ファン同士）の殴り合いがあったりけなし合いがあるなんて、スポーツではサッカーぐらいのものだ。プロレスだって相手をこけ下すのは客を盛り上げる為の演技なのに。世界のサッカーは「民族」対「民族」、「都市」対「都市」の代理戦争みたいなところがある。そういう人達にとってサッカーは宗教であり生活そのものだから、ゲームに入れ込むとそういう部分、過激なナショナリズムとか差別感情とか、が顔を出す可能性は大いにあるだろう。
僕らが気をつけなければならない事は、少数のバカの行為を見てステレオタイプに相手全体を批判する事だ。例えば川島の事件でベルギー人全体を批判するとか。そんな事をするとバカの仲間入りになってしまう。
■万吉：
まあこういった異民族間の憎悪や嫌悪感の存在が世界の常態であって、「地球市民」とかお花畑の世迷い言を本気で信じているのは日本の一部の人ぐらいだろう。もちろん、僕だってジョン・レノンの「イマジン」のような世界がいつかは来ればいいなとは思っているのだがね。少なくとも、スポーツではそういう部分が顔を出さないようにして欲しいものだ。
２７日、アジア・チャンピョンズリーグ準々決勝第２戦でセレッソ大阪がアウェーの韓国・全州で全北現代と対戦したが、そのとき相手サポーターが「日本の大地震をお祝います」という、東日本大震災で被災した日本を揶揄する様な横断幕を掲げていたらしいな。
★珍蔵：
先月、ベルギーリーグでも同様の事があったばかりだ。リール×ゲルミナル戦で、リールの川島は相手チームのサポーターから「フクシマ！」と何度も野次られた。これに対して川島は試合中にもかかわらず審判に猛烈に抗議。彼は語学が達者だからな。試合後、彼は悔しさのあまりロッカールームで涙を流していたそうだ。相手チームは翌日HPで正式に謝罪した。
今回の韓国での出来事も、C大阪の抗議で問題の横断幕は前半で撤去され、全北現代はすでにHP上で正式に謝罪したらしい。C大阪はアジアサッカー連盟に正式に抗議したとメディアに出ていた。
★珍蔵：
まあどこの世界にもバカはいるという事だな。そのバカを、バカが所属する団体が内輪で非難しバカに代わって謝罪するのは当然といえば当然だが、世間ではまだ良識人の方が圧倒的に多いという事だろう。救いといえば救いだな。
それにしても、人種差別が未だに残るヨーロッパでの事ならわかるが、東アジア同士でこういう事が起きるとはね。よっぽどC大阪が怖かったのかな。ちょっと呆れた。
■万吉：
全北現代の問題を韓国がどのように報じているのかと中央日報と朝鮮日報のホームページを翌日開いたら、バスケットボールの韓国代表監督が中国で行われた試合で中国人記者から無礼な質問をされ、怒り心頭に発して途中退席したという記事が載っていた。以前キム・ヨナも「付き合っている男はいるのか」と試合後のインタビューで中国人から場違いな質問をされ、韓国メディアは怒っていた。中国人はネットで「監督のように、すぐかっとなって席をたつ行動が朝鮮人の習性」と居直った態度を示している、と韓国人記者はあきれている。
極東アジア各国はお互い仲がわるいな。まあ彼らの歴史教科書は自国のアイデンティティに溢れているから仕方ないか。ちなみに今回の全北現代サポーターに関する記事は見当たらなかったよ。
★珍蔵：
ベルギーの場合は、ベルギー王立サッカー協会がゲルミナルに対し３万スイスフラン（約２７０万円）の罰金を科す決定を下した。また同時にゲルミナルの会長に対し川島選手と横田淳駐ベルギー大使に面会して謝罪することも求め、ゲルミナルのファンオッペン会長が川島永嗣選手を訪ね謝罪した。
ベルギーは協会をあげて速やかに謝罪に走った格好だが、韓国とはずいぶん温度差があるな。今回、韓国はチームのホームページ止まりで韓国のマスコミも報道しないのだから。
■万吉：
移民を多くかかえているヨーロッパの方が人種問題や差別問題に対してナーバスなのだろう。ノルウェーの事件もあったばかりだし。
★珍蔵：
なるほど。しかし、今回の件でもし韓国が逆の立場なら、韓国全体が烈火のごとく怒り竹島問題などが訳が分からないうちに一緒になって「日の丸」などを燃やされたかもしれないな。
ところで韓国と中国って仲が悪いのか？
■万吉：
韓国と中国は、ある意味日本よりも仲が悪いだろう。東洋の歴史を概観すると、朝鮮半島は常に中国王朝の属国状態だった。中国はその昔、アジアの周辺民族を「倭」「蛮」「狄」とかおかしな字を当てはめ見下していた歴史がある。もっとも、中国は自分が世界の中心だと考える「中華思想」の国だから当然と言えば当然だが。
朝鮮に特有の火病は、常に中国からの圧迫を受け続けている事に対する被圧迫感の暴発だとの説もある。現在も高句麗王朝が中朝どちらに帰属するのかという歴史解釈を巡って激しく歪みあっているよ。
★珍蔵：
稀にとは言え、サポーター（ファン同士）の殴り合いがあったりけなし合いがあるなんて、スポーツではサッカーぐらいのものだ。プロレスだって相手をこけ下すのは客を盛り上げる為の演技なのに。世界のサッカーは「民族」対「民族」、「都市」対「都市」の代理戦争みたいなところがある。そういう人達にとってサッカーは宗教であり生活そのものだから、ゲームに入れ込むとそういう部分、過激なナショナリズムとか差別感情とか、が顔を出す可能性は大いにあるだろう。
僕らが気をつけなければならない事は、少数のバカの行為を見てステレオタイプに相手全体を批判する事だ。例えば川島の事件でベルギー人全体を批判するとか。そんな事をするとバカの仲間入りになってしまう。
■万吉：
まあこういった異民族間の憎悪や嫌悪感の存在が世界の常態であって、「地球市民」とかお花畑の世迷い言を本気で信じているのは日本の一部の人ぐらいだろう。もちろん、僕だってジョン・レノンの「イマジン」のような世界がいつかは来ればいいなとは思っているのだがね。少なくとも、スポーツではそういう部分が顔を出さないようにして欲しいものだ。
建築家の「珍蔵」と元ジャーナリスト・現在投資家の「万吉」による対談。本家ブログでは、サッカー以外に時事や野球についても書いています。