福留孝介、ただ今馬鹿当たり中|2011年MLBペナントレース
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2年目のCHCマイク・クアディ監督は出塁率の高い福留を1番に起用するプランを早くから持っていた。この監督は盗塁を好まないようで、チーム盗塁数は昨日時点でまだ6。福留もまだ走っていないが、問題はないようだ。ただ、絶対的なリードオフマンではない。他の外野手との併用が前提だった。
4月中旬、福留は左太ももの裏を痛めて6試合欠場。しかし復帰した4月16日以後、32打数17安打の.531と大爆発した。
ソリアーノはリーグ2位タイの7本塁打。しかし福留の数字は突出している。すごいのは出塁だ。安打と四球を合わせて32回の出塁は、打数が2倍もあるバードを上回っている。ライバルのコルビンの出塁数の3倍強だ。
5安打した翌日福留は先発を外れ、代打で途中出場。絶好調の選手をスタメンから外すなど、NPBでは考えられないが、明確な作戦を立てるMLBではよくあることだ。しかし同時にこれは、ここまで馬鹿当たりしても、福留が首脳陣の信頼を十二分に得ていないことを意味している。
福留の2008年から2010年の3シーズンの月間打率は、4月.326、5月.276、6月.211.7月.252、8月.275、9 月.199。毎年スタートダッシュしては息切れをするというパターンで、福留は首脳陣の期待を裏切ってきたのだ。前任監督のルー・ピネラは秋になって全く打てなくなった福留に「顔を見るのもいやだ」と言ったことがある。とにかく好不調の波が激しすぎる。不振になると特に左投手が打てなくなる傾向がある(現在のところ対左は.333)。
福留の活躍にもかかわらずチームは3連敗中だった。これから少しずつ打率は下がってくるだろうが、四球をしっかり選んで出塁率を維持して、何とかレギュラーの座を保ってほしい福留である。