インテルのマッシモ・モラッティ会長が落ち着けるのは、チームがクラブ・ワールドカップ(W杯)を制し、新たなトロフィーをミラノへ持ち帰ったときだけだろう。準決勝で韓国の城南を下し、モラッティ会長は満足している。だが、まだ作品は半分しか完成していないのだ。

急きょ行われた記者会見で、モラッティ会長はイタリアの報道陣に対し、準決勝の勝利やファイナルのこと、ラファエル・ベニテス監督の去就や補強など、さまざまなテーマについて語った。

「(準決勝では)少しの恐れがあった。すぐに敗退したら最悪だったからね。だが私は、選手たちの反撃に期待していたんだ。彼らは相手のキャラクターに対し、知的にガッツをピッチで見せてくれた。パーソナリティーのあるインテルを再び見ることができたよ。チームはまとまっていた。冷静で、確実で、ガッツがあったね」

「(ハビエル・)サネッティはファンタスティックだった。彼は常に期待どおりに、そしてときにはそれ以上をやってくれる。ディエゴ(・ミリート)は我々にとって重要な選手だ。ただ昨日は、(サミュエル・)エトーも素晴らしかったと思う。(負傷したMFヴェスレイ・)スナイデルのことは残念だ。バロンドールの候補から外れ、彼はリベンジを期して準備できていたのにね」

「ファイナルはいつだってファイナルだよ。この大会について皮肉を言う人のことは気にしていない。マゼンベはサプライズであり、また好ましいチームだね。どのファイナルも名誉あるものだ。我々は勝つことを考えている」

「ベニテスはうまく簡単じゃない状況から挽回してくれた。精神的に良い仕事をしてくれたよ。私は人間の冷静さを信頼している。だから、ある決断を下さなかったんだ。難しい時期ではあったが、私の任務はすべての条件を考慮し、高いレベルを保つ上でどの道を選ぶのがベストか賢く決めることだったんだ」

「監督にできるだけベストの可能性を与えるのが正しいことだった。だが今は、この大会に勝つことが必要だよ。参加するだけじゃ不十分なんだ。(レアル・マドリーのジョゼ・)モウリーニョ監督がここにいれば、監督賞を争う上で彼にとっても重要な機会になっていただろうにね」

「(獲得が噂されるジェノアDFアンドレア・)ラノッキア? 我々が迫っているという記事を見たが、正直なところ関心ない。とにかく、ケガのことで補強はしないよ。頑固だろうが、私はこのチームが完全だと信じ続けているんだ。(サンプドリアFWアントニオ・)カッサーノ? 良い選手だし、良い青年だけど、今のところ我々は何もしていない。ああいう選手は探していないよ」