次期イタリア代表監督就任が報じられたフィオレンティーナのチェーザレ・プランデッリ監督は、クラブのカナダツアーに同行し、9時間に渡る空の旅を経て、モントリオール空港に到着した。空港を出る直前、携帯電話をつけ直したことで、プランデッリ監督はクラブがFIGC(イタリアサッカー連盟)とのコンタクトを認めたことを知っている。その顔は疲れていたが、人生の選択を下す上での不安、緊張といった感情が渦巻いているようだった。

ダウンタウンでお菓子屋を経営しているというイタリア人のサポーターは、プランデッリ監督に対し、イタリア代表の指揮官になるとうのは本当かどうかを尋ねたそうだ。このファンは「監督は『人生とはそういうもの、サッカーとはこういうものだよ』って答えたんだ。私には、代表へ行くって言っていたよ」と話している。

一方で、空港を出てすぐ、別のフィオレンティーナのサポーターが、白のユニフォームをプランデッリ監督に差しだした。一瞬、ヴィオラのホームのセカンドユニフォームにも見えたが、実際はイタリア代表のセカンドユニフォームだった。プランデッリ監督はこのユニフォームにサインをしている。おそらくは未来の代表監督となる指揮官の、最初のサインとなるだろう。