“カルチョーポリ(不正スキャンダル)”に関する新たな盗聴捜査記録が浮上したことで、ユヴェントスは事態を明確にすることを要求している。各クラブの扱いを同等にすべきということだ。

ナポリで行われているルチアーノ・モッジ元ユヴェントスGM(ゼネラル・マネージャー)の裁判で、インテルやミランの幹部が関与している新たな盗聴捜査記録が出てきたことを受け、ユヴェントスはクラブの公式サイトを通じ、「2006年のスポーツ裁判の際にも要求したのと同じように」扱いの平等性を求める声明を発表した。

クラブの行動はファンの意向を反映したものでもある。数日前から一部のサポーターの掲示板では、新たな記録が証拠材料として確認された場合、スポーツ裁判を見直すことを求めた署名活動が行われている。

カルチョーポリの発覚から今日まで、ユヴェントスは過去との決別を図ってきた。スポーツ裁判の評決を受け入れ、クラブ再建の道を選んできた。ユーヴェのオーナー会社のトップに立つジョン・エルカン氏は7日、イタリア『コッリエレ・デッラ・セーラ』の紙面の中で、「我々の決断や振る舞いにつながったのは、ルールを遵守し、スポーツ体制に敬意を払うべきという価値観からだった」と話している。

だが、モッジ氏の弁護士団から新たな材料が提出されたことで、ユヴェントスの首脳陣は事態を注視している。ユヴェントスの元首脳陣による行動は、審判たちや審判選定委員たちとコンタクトをとっていたことが盗聴捜査記録に残っているインテルやミランの首脳陣のそれと、大きく違いがないように思っているからだ。そして、ユヴェントスは自分たちだけが代償を払うことを望んでいない。

ユヴェントスからはく奪した06年のスクデットをインテルへ授与することを決定した委員会の一人、ロベルト・パルドレージ氏は『GRT』に対し、「新たな要素が出てきたのならば、手続きをやり直すべきなのは明らかだ。新たな材料は吟味されるべきで、新たな手続きを始める必要があるだろう」と話している。新たな捜査記録についてはまだ時効ではなく、手続きを進めるべきという見解だ。

なお、ユヴェントスは来週末、インテルとのビッグマッチを控えていたが、この一戦の日程が変更されている。インテルがチャンピオンズリーグのベスト4に進出したためだ。準決勝ファーストレグが20日に行われることから、第34節のインテル対ユヴェントス戦は、16日金曜の20時45分キックオフとなる(現地時間)。