治安の悪さやインフラ整備の遅れから、2年後のワールドカップ開催が懸念されている南アフリカ共和国。特に治安の悪さは観戦者にとって由々しき問題であり、十分な対策が必要とされる。ちなみに7月10日時点の外務省による渡航に関する各国危険情報では、危険度を示す4つのカテゴリーのうち、もっとも軽度の「十分に注意してください」だが、注意書きには「南アフリカは世界でも有数の犯罪発生率の高い国の一つです」と明記されており、渡航者に注意を促している。

 それでも、現地を視察したFIFAは開催に大きな自信を得た様子。ブラッター会長は、「また準備段階であり、整備を進めなければいけない部分は確かに多い。しかし、2年後のワールドカップ開催までには問題なく整備は完了しているはず。我々は南アフリカ開催の決定を覆すつもりは毛頭ない。開催に自信を持っている」と語った。

 会長選挙の際、アフリカの票を手に入れた見返りのワールドカップ開催という批判も多い同会長にとっては、是が非でも成功させなければいけない大会となる。その言葉を信じて、きっちりと整備を進めてくれることを願うばかりだ。