マンチェスター・ユナイテッドは来シーズンに向けた戦力補強の目玉として、バイエルンのDFフィリップ・ラームをリストアップしている。しかし、このドイツ代表左サイドバックの獲得にはバルセロナも興味を示しており、夏の移籍マーケットに向けて激しい獲得合戦が繰り広げられそうだ。

　昨夏にアルゼンチン代表のガブリエル・エインセをレアル・マドリーに放出したマンUは、現在スタメンを務めるパトリス・エブラが契約延長交渉で高額の条件を要求しており、現時点で交渉は暗礁に乗り上げた状態。さらに、ベテランDFガリー・ネビルの負傷も長引くなど、人材不足は明らかだ。そこで、指揮官のアレックス・ファーガソン監督は、右利きながらバイエルンとドイツ代表で左サイドバックを務めるラームの獲得を熱望しているという。

　しかし、この24歳のドイツ代表獲得には大きな壁が立ちはだかっている。今シーズン終了後にACミラン移籍が決定的と言われるジャンルカ・ザンブロッタの後釜として、バルセロナがラーム獲得に名乗りを上げた。さらに、来シーズンからバイエルンの監督就任が決定しているユルゲン・クリンスマンがラームの放出を阻止する意向を示しているのだ。

　かねてからプレミアリーグ挑戦をほのめかしているとも言われているラーム。元バイエルンで現在マンUに所属するオーウェン・ハーグリーブスとは親友なだけに、海外移籍を決断した場合はマンUが最有力候補のひとつになることは間違いない。移籍金が850万ポンド（約18億円）とも言われるドイツ代表獲得に向け、マンUは激しい三つ巴の戦いを強いられることになりそうだ。

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