レアル・マドリーの優勝で2006-07シーズンのリーガは幕を閉じた。わすがな可能性を信じ、タラゴナの地で1-5と大勝したバルセロナ。優勝も後半途中まではバルセロナに傾いていたが、レアル・マドリーが最終的に逆転勝利を収め、バルセロナの3連覇は夢と消えた。失望の色を隠せないバルセロナの選手からは出た言葉は自分達自身が優勝のチャンスを逃したことへの悔しさだった。

 キャプテン、プジョールは、「今日一試合でリーガを失ったわけじゃない。シーズンを通して僕らの戦いに安定感が欠けていたし、良くなかった。僕ら選手の責任であることはみんな感じとっている。自分達のミスから学んでいかなければいけない」とコメントし、「優勝したチームはそれに相応しいからだ」とライバル、レアル・マドリーを祝福することも忘れなかった。

「優勝のチャンスを僕ら自身が掴み損ねた」と残念がるチャビ。「過信があったのも事実だと思う。今シーズンの教訓を来シーズンに活かさないといけない」。

「後半途中まで優勝が傾いていただけに、こんなシーズンの終わり方はつらい。でも、この一試合で優勝を失ったわけじゃない。チームは常に勝利を目指すものだし、それが叶わなければ当然悔しい。今は今シーズンうまくできなかったこと、二度と同じ過ちが起きないようミスを分析することが何より重要だ」としたイニエスタ。

 優勝を失った直後に「反省するのは難しい」と語ったメッシは、それでも「来シーズンに向けてマズかった部分を修正していくことは大事なことだね」と言葉を残した。

「僕らは今日リーガを失ったんじゃない。いくつかのアウェイでの試合で敗れ、そして最近のホームでの2つの引分けによって僕等はリーガを失ったんだ。今シーズンに起きてしまった事を分析しなければいけない」とデコ。

 一様に今シーズンに犯した自分達のミスを反省し、それを分析し、そこから学ばねばならないと強調している。

 7冠達成を目標に挑んだ今シーズンだったが、ふたを開けてみればスペイン・スーパーカップとカタルーニャ・カップの2冠のみ。それはファンが期待していたタイトルとはほど遠いもの。ここ数シーズン、圧倒的な強さを見せていたバルセロナだが、今シーズンは安定感を欠いた上、ベティス戦、エスパニョール戦のように試合終了間際に同点に追いつかれるなど同じようなミスを繰り返し多くのファンを失望させている。優勝のチャンスも自ら逃した感は否めない。それでも、バルセロナのチーム力が大幅にダウンしたわけではないはず。2007-08シーズンは8月25日に開幕を迎える。長いシーズンで蓄積した疲労を癒し、リフレッシュし、今シーズンの失敗を糧に“強いバルサ”が戻ってくることに期待したい。

(スペイン通信)