前節、バルセロナとの“クラシコ”を引き分け、リーガ優勝争いになんとか踏み止まったレアル・マドリーだが、チーム内での問題は相変わらず。出場機会に恵まれず、イライラをつのらせる選手の一人であるブラジル代表FWロビーニョが「このままの状態が続くのであれば、他のクラブへの移籍を考える必要がある」とブラジルのウェブサイト“Globoesporte.com”のインタビューで不満をぶちまけ、レアル・マドリーを脅しにかかっている。

「こんな状況だとレアル・マドリー残留ははっきり言って難しい。もし、このままベンチ生活が続くようなら、出場機会を求めて他のクラブに行くことになるね」。

 レアル・マドリー退団をほのめかしたロビーニョ。そして、以前レアル・マドリーで満足していないと告白した後にACミランから関心を示されたと明かし、カペッロ監督が自分のことを信頼してくれていないとコメントしたことも全く後悔はしていないとも。

「監督が僕を信頼してくれていないと言ったことについては後悔していない。僕を信用してくれているのなら、サブではなくレギュラーになれるはずだからね。僕が幸せかどうか質問された時、住んでいる家については満足していると答えた。素晴らしく快適な街に住んでいるんだからね。でも、僕が幸せと感じられる場所はピッチの上なんだ。出場できなかったり、後半の数分間だけしかプレーできないのに満足してるなんて言う選手なんていないだろう?」。

 彼の言葉からはとにかくプレーへの欲求が溢れ出ている。相当フラストレーションも溜まっているようだ。とはいえ、ロビーニョも彼の代理人も事を急がせるつもりはないようで、まずはカペッロ監督がチームを辞めるかどうかを見極めることにしているという。仮にカペッロ監督が辞めるとなれば、監督も代わりロビーニョにもチャンスがやってくるかもしれないからである。

 レアル・マドリーに唯一残されたタイトルであるリーガタイトルに向けて、今こそチームが一丸となって戦っていかなければならないというこの時期にわき起こる問題。カペッロ監督、そしてクラブの悩みは尽きない。

(スペイン通信)