29日、東京・中野区内で行われたレオパレス21の株主総会。(撮影:徳永裕介)

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アパート賃貸のレオパレス21<8848>は29日、東京都中野区の本社で株主総会を行った。

 総会で、会社側は深山祐助前社長がマンション入居者から共済金名目で集めた資金を流用していた問題で陳謝。コーポレートガバナンス(企業統治)の強化を表明した。出席者によると、同社アパートのオーナーでもある株主からは、入居者のトラブルへの対応を求める意見が出された。また、問題発表後に株価が急落した責任を問う声は特になかったという。

 総会には141人の株主が出席、1時間あまりで終了した。会社側が提案した全議案は賛成多数で承認された。

 同社は5月16日、入居者から共済金名目で集めた資金約48億6500万円を創業者の深山祐助社長(当時)が不動産取得などに私的に流用していたと発表。深山社長は引責辞任し、取締役14人全員についても3カ月間、10%減俸処分になっている。

 同社株は私的流用問題が発表された当日、値幅制限いっぱいの前日比1000円安の4070円まで急落、2日後には3370円まで下がった。以降、3000円台後半で推移している。【了】

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