「応募してはいけない企業」の求人ワード。“少数精鋭”を謳うところは危険!?

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 前回、26歳にして転職回数20回、インタビュー時に21社目の内定を得ていた男性・吉田さん(仮名)に、応募してはいけない地雷求人ワードを語ってもらった。新年度を迎えるこの時期、決意を新たに、新天地を求める人も少なくないだろう。

 そこで今回も彼に、応募してはいけない求人ワードを解説してもらった(以下は吉田さんの解説。あくまで、数々の求人を見てきた個人体験にもとづいたものである)

◆少数精鋭

 まず第一に、会社員に「精鋭」と呼ぶにふさわしい人材はほとんどいません。なのでこれは置いておき、「少数」から解説します。このような求人の場合「人が少なすぎて現社員がヒーヒー言っている。そこで仕方なく人材を募集する」といったパターンが非常に多いんです。とりあえず人が欲しく、後に解説する「未経験歓迎」を謳う企業が多いのもそのためです。「未経験」を採っている時点で、ちっとも「精鋭」じゃないんですけどね。

 そして置いておいた「精鋭」ですが、このワードは広告制作会社などの下請け企業の求人に多く、ようは「社畜」です。尋常じゃない仕事量、長時間勤務、クライアントからの我が儘、理不尽に耐え抜く「精鋭」を欲しています。なんとなくかっこいい響きに騙されてはいけません。特にクリエイティブ系の仕事をしている本当に「精鋭の人材」ならば、零細下請け企業で働いていることはないでしょう。

◆未経験歓迎

 本来、仕事で未経験が歓迎されるのは新卒採用だけ。転職市場でこのワードが出た場合考えられるのは、「新卒採用を行っていないが、若い人材が欲しい場合」「誰でもできる仕事の場合」、そして先ほど少し話した、「とにかく人が欲しい場合」のみです。1つ目の場合はもちろんOK。2つ目は、まあ本人が良いなら問題なし。意識が高いくせに何の実績もない奴がハマるのが3つ目。

 不動産など、難易度の高い営業職や、受注量が半端ない下請けの仕事に多く、「君の人生、このままでいいのか?」のようなコピーに、意識高そうな社員の写真も合わせた、凝った広告である確率が高め。「これまでくすぶっていた人生変えたい」という求職者の淡い希望を踏みにじるような過酷な労働を強い、違う意味で人生が変わる可能性大です。ちなみに僕はこのようなワードに踊らされ、NHKの料金回収の仕事を選んでしまった過去があります。当時24歳でしたが、洞察力が皆無でした。

◆みなし残業〇〇時間

 最近、非常に多いこのワード。記載されている給与に(みなし残業〇〇時間分含む)と書いてあり、カネ貰えるからいいやと応募してしまうんです。でも、冷静に考えてほしいんですが、始めから残業を見なされてる状況ってどうなんですかね。60時間とかあるじゃないですか? 1日約3時間。定時が9時〜17時だとして、20時までって、絶対嫌じゃないですか? それで給料が25万円だったりしたら、基本給クソ安いですからね。

 しかもそんな会社に限って、「残業ほぼ無し!仕事もプライベートも充実!」とかふざけたことぬかす文言もある。完全に地雷です。無駄な残業代を払う会社なんてないんだから、騙されないようにしましょう。

◆幹部候補

 正社員採用って、元々長期的な人材を育成するためですよね。もしその人が優秀な場合、自ずと幹部、管理職になります。だから、まだ会ってもない求職者に対しての「幹部候補!」のメッセージは実にうさんくさい! これも未経験歓迎のケースで言ったように、意識の高い若者を巧妙に取り込むメッセージの可能性が極めて濃厚です。実はこれも、僕は引っ掛かってしまった経験ありです。

 某人材系の営業職でしたが、直属の上司の口癖は、「人が休んでる時に働かないと、幹部になれないぞ」。僕と同期で入社した子曰く、「管理職じゃなくて、幹部って響きが良いよな。なりてえし」とのこと。彼は休日返上で働き、胃潰瘍になってしまったそうですよ。僕ですか? 約1ヶ月で辞めました。元々、幹部になんてなりたくないってことに気が付いちゃったんです。