Netflix「ライバルはフォートナイト。すでに負けている」と発言。TV画面の奪い合い激化

Netflixが2018年度第4四半期の業績発表を行い、投資家に「われわれが戦っている相手は衛星/ケーブルテレビのHBOなどではなく『Fotrnite(フォートナイト)』であり、そして負けている」と述べました。また、Disney+、Amazon、Hulu、新規参入のNBCUniversalといった本来のライバルは眼中にないとしています。Netflixの加入者数は全世界で1億2700万人から1億3900万人へと増加しました。にもかかわらず、収益は予想以下にとどまっています。その理由は、先の米国での月額料金値上げの原因でもある、コンテンツ制作費の膨張が考えられます。この料金値上げは当面新規契約者のみに適用されますが、2019年の第1四半期から第2四半期にかけて、全契約者に適用されるとのこと。

また値上げ以外でも、iPhone/iPad向けアプリにおける新規加入をウェブサイトからの契約に一本化し、いわゆるアップル税を回避するなど、少しでも実入りを増やしたい姿勢がはっきりしています。

発表資料においてNetflixは再配信を減らし、オリジナル作品をより多く制作していく考えを示しました。これまで以上に収益を向上させるにはテレビ画面の占有率を高めなければならず、目を引く作品で視聴者の興味をFortniteなどの人気ゲームから取り戻す必要があるということです。

Netflixはまた、新たなスターを生み出す土壌としての地位を確立することにもフォーカスしています。以前のオリジナルドラマで人気を上昇させたアメリカの若手俳優をはじめ、この四半期にはスペインで製作されたドラマ『エリート』のキャストに多くのフォロワーが生まれたことを強調し、Netflixオリジナル作品への出演が若手俳優たちにとって効果的にその名を拡めることに役立っているとしています。

さらに、資料はサービスのインタラクティブな要素についても言及し、視聴中に現れる選択肢を視聴者が選ぶことでストーリーに変化が現れる『ブラックミラー:バンダースナッチ』の配信がテクノロジーとエンターテインメントを融合させた"強力な例"だと主張しました。ただこの作品に関して、かのゲームブック『きみならどうする?(原題:Choose Your Own Adventure)』の出版元Choosecoに起こされた訴訟についての説明はありませんでした。

いずれにせよ、Netflixが今後も勢いを確保していくには、フォートナイトとの争いに勝ち残るかどうかはともかく、まず予想以下に終わった収益を改善していかなければなりません。