幼なじみのフリオとテノッチは17 歳の高校生。ある日、親戚の結婚式で年上の人妻・ルイサと知り合った2人は、彼女を連れて当てのない旅に出発する。全国のレンタルDVDやAmazonビデオで視聴可能。

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余白を埋めてあげたくなる、未完成な姿。そんな年下男性の魅力が詰まった映画をご紹介。選んでくれたのは、映画ライターの細谷美香さんです。

■『天国の口、終りの楽園。』

「若い男子特有の、みなぎっている生命力やリビドーを存分に味わえる、“女子のための官能映画・決定版”という作品。人妻が若い男2人のお相手をして、そのエキスを浴びて活気づいていく様子が、とても色っぽい。ファンタジー全開の内容ですが、魅力的な男性とまぐわう姿は、羨ましいと思うこと間違いなし。主人公たちの形のいいお尻や、水をはじくツヤのある肌も見ていて“いいなぁ”としみじみしますね」

■『人のセックスを笑うな』

「設定はファンタジーなのですが、みるめ(松山ケンイチ)とユリ(永作博美)の関係性がリアル。二人がじゃれ合うシーンでは、キャピキャピしたところも気だるいところもすべてが生々しく描かれていて照れるし、どこか退廃的な雰囲気が漂います。見ているうちに、年下男子と疑似恋愛をしている気分になれるはず。みるめがよく着ているパーカは、年下男子が着るとかわいらしくてぐっとくるアイテムですよね」

■『理想の彼氏』

「年下男性の魅力のひとつが、背伸びをせず、等身大の自分で付き合えるところだと思うのですが、バツイチの主人公・サンディが恋に落ちるアラムは、まさにそんなタイプ。セクシーというよりも草食男子的です。ピュアな魅力と素直なアプローチで、夫の浮気に疲れていたり、気を張って生活している彼女の心を解きほぐしていきます。“こういう彼氏がいればいい!”と誰もが思ってしまう、まさに理想の彼氏」

「若い男性特有の、限られた瞬間にしか存在しない、きらめき、生命力、性欲がスクリーンから伝わってくると、それだけでありがたい気持ちになりますよね。彼らは完ぺきじゃない分、余白がある。そこを埋めてあげたくなるのが、大人の女性の性なのかもしれません。今は年をとった俳優さんの、若い頃の瑞々しい姿が刻まれている作品もたくさんあるので、ぜひ、楽しんで観てください」

◇ほそや・みか 映画ライター。女性誌を中心に、ハリウッドからアジア、日本まで、幅広く映画紹介や俳優、監督のインタビューを担当している。

◇幼なじみのフリオとテノッチは17 歳の高校生。ある日、親戚の結婚式で年上の人妻・ルイサと知り合った2人は、彼女を連れて当てのない旅に出発する。全国のレンタルDVDやAmazonビデオで視聴可能。

◇美術学生のみるめは、非常勤講師のユリに絵のモデルを頼まれて彼女のアトリエに行く。すると、当たり前のように服を脱がされ、関係を持ってしまう。(C)2008「人のセックスを笑うな」製作委員会 発売、販売元:ハピネット DVD¥4,700

◇夫と別れNYにやってきたサンディ。引っ越し先のアパートの下にあるカフェで働くアラムと知り合い、ひょんなことからベビーシッターを頼むことになる。ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント ブルーレイ¥2,381/DVD特別版¥1,429

※『anan』2016年8月10日号より。写真・中島慶子 文・重信 綾 《anan編集部》