現在、50代半ばの娘はこの10数年間、両親の介護に追われてきた。「色ボケ」化した父親、持病のうつや腰痛が悪化した母親。そのケアに奮闘した娘自身もがんに3度罹患するなど平穏な時間は訪れなかった。1000万円あった両親の貯金は完全に枯渇し、借金や娘夫婦が持ち出しをして生活を維持した。「どう考えてもここから自分たちの老後資金を貯められそうにないので、老後破綻を覚悟している」という娘の心境とは――。(後編/全2回)