トレビの泉で有名人になった男性の話

写真拡大

2002年に、トレビの泉で国際的に話題となった一人のイタリア人が亡くなりました。彼は34年もの間、トレビの泉でお金を盗んでいたのです。

週6日早朝暗いうちに泉に向かい、観光客が祈りを込めて投げ込んだたくさんのコインを、長いマグネットの棒を使い、たった15分でささっと集めていたのです。1日多い時で10万円相当のコインが集まったそうです。これだけを聞くと、悪いどろぼうでしかない彼ですが、なんとこのお金を貧しい人たちと分け合っていたそうなのです。

2002年にこのことがアメリカのニューヨークタイムズで取り上げられ話題となってしまい、30年以上彼の行動に全く気づいていなかった地元警察が動きだし、逮捕されたというわけです。

ローマの自宅で死去しているのが見つかった彼ですが、数年前には自身の失業に抗議するために泉に入り込み、切腹しようとする騒ぎを起こしました。イタリアには、街のモニュメントを保護するという理由でトレビの泉をはじめ、噴水には侵入してはいけないという法律があるそうで、その時はどろぼうではなく泉への不法侵入で警察にお世話になったようです。

参考:Italian who robbed the Trevi Fountain dies
http://www.thelocal.it/20131218/man-who-robbed-the-trevi-fountain-dies-aged-62