クレーム客に電話でババア呼ばわりされイラッ、実際に現れた男はなんと…/びっくり体験人気記事BEST
 女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「びっくり体験」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2022年11月23日 記事は取材時の状況)

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 接客業では、ときどき理不尽な客に遭遇します。なかでも厄介なのは「女性を軽視する男性」。

 村田沙織さん(35歳・パート)は、小売店の店舗勤務。仕事先である日、とんでもない客に遭遇してしまったそうです。

◆クレーマーにババア呼ばわりされイラッ

「ある男性のお客様から、電話でオンラインショッピングに掲載している商品についての問いあわせを受けました。そのお客様は、店の決まり上、当日しかできない取り置きを5日間取り置きしろという無理な要求をしてきたんです。マニュアル上NGなので丁寧に説明してお断りすると『お前みたいな使えないババアに言っても仕方ねぇから、店長出せよ!』と怒鳴りはじめたのです」

 いわゆるクレーマーのようなタイプの客に当たってしまった村田さん。お客さまにクレームを受ける経験は今までもあったけれど、この客はかなりのくせ者。あいにく店長はお休みで、すぐに代わることもできないため、できることは答えようと真摯に接したそうです。

 しつこく難癖をつけられても、ぐっとこらえながら丁寧に対応していた村田さんですが、「ババア」呼ばわりされた瞬間、怒りで血の気が引いたそうです。

◆反論できずモヤモヤ

「店舗で接客をしていると、けっこうな割合で女性を軽視するような態度をとるお客様に遭遇します。理不尽だなぁと思いながらも、反論もできないのでモヤモヤしながら接しています。

 ですが今回は、女性軽視の上に、お客様はどう考えても無茶なことを言っています。それでもできるだけ丁寧にお答えしました。なのに『お前みたいな何も知らないババアに言っても話にならないから店長出せ!』と言われ、わたしの中の何かがプチっと切れました」

◆冷たい返事にひるむ相手

 あまりの非道な物言いにブチ切れた村田さんですが、接客の場ではそのまま言い返すわけにはいきません。ですがその怒りが伝わるように工夫したそうです。

「『ゴチャゴチャ言ってんじゃねーよ!!!』とブチギレたいのをこらえるしかなく、どう応対しようか考えました。その結果、ネチネチ続く嫌味とディスりに対し、何を言われても恐ろしく冷静な声で『そうですね』と言い続けました。なんとか説明して分かってもらおうと必死になるのがバカらしくなったんですよね。すると逆に、お客様のほうがタジタジと静かになっていくのが分かりました」

 まだまだ続くお客様のディスりに、反論をやめて「そうですね」「おっしゃる通りです」と答え続けた村田さん。結局、店長から電話をすることにしてやっと電話を切ったのですが、その後、意外な展開に。

◆「今日取りに行きます」

「店長に連絡を取ろうとしていたら、再度同じお客さんから電話があったんです。あれだけ5日間取り置きをしろ!と怒鳴っていたのに、何を思ったのか、急に手のひらを返して、おそろしく猫なで声で『やっぱり今日取りに行きます…』と連絡がありました」

◆こんなやつにババア呼ばわりされたなんて

 村田さんをババア呼ばわりして、ディスりまくった客が来店するとなり、いったいどんな人だろうと思って待ち構えていた村田さん。なんと来たのは同年代の男性だったそうです。

「電話では、あれだけ威勢がよかったくせに、そそくさと店内に入り、申し訳なさそうな笑顔で恥ずかしそうにレジに来て。ポイントカードの内容を見てわたしと同年代の老け顔男性にババア呼ばわりされたと思うと、怒りがさらに増しました。こういう男性は地獄に落ちろと呪いをかけながらレジを打って商品をお渡ししました」

 電話では威勢がいいのに、実際に顔を出すと委縮している男性客は、けっこう多いそう。接客を仕事にしている女性をストレスのはけ口にしている男性も多いのかもしれません。

 けれど女性だからと軽視して、ババア呼ばわりする男性は最低です。そんな男性とはできるだけ関わりたくないですね。

―シリーズ「女性扱いでモヤッた話」―

<文/塩辛いか乃>

【塩辛いか乃】
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako